収量安定性を改善 加工用イチゴの新品種「夢つづき2号」育成 アヲハタ2020年10月15日
アヲハタと農研機構は、加工に適し、春季の気温上昇下においても収量の安定したイチゴの新品種「夢つづき2号」を育成した。
「夢つづき2号」の株
「夢つづき2号」は、6月24日に品種登録出願を行い、9月16日に農林水産省から出願公表。アヲハタと農研機構が共同で育成し、種苗法により育成者権が保護されている。

露地栽培が主流の加工用のイチゴは、収量が天候に左右されやすいことが課題だが、国内のイチゴの品種育成は生食用が中心で、加工用の品種育成はあまり行われていない。そこでフルーツ加工の領域拡大を目指すアヲハタと農業・食品分野で科学技術イノベーション創出に取り組む農研機構は共同で、加工に適し露地環境でも栽培が容易なイチゴの新品種の育成に取り組んでいる。2015年に「夢つづき」を育成したが、春季の気温上昇により開花が不安定となり、収量が低下することが分かってきたことから、開花の安定化に向け、さらに新品種の育成に取り組んだ。その結果、春季の気温上昇に強く、従来の加工用品種よりも収量が多く、かつ加工適性が高い「夢つづき2号」を育成した。
夢つづき2号は、春季にも安定して開花し、1株当たりの収量が「夢つづき」より多く、果実の重さは「夢つづき」と同等。果実が円すい形で硬く、収穫作業性も優れている。また、色が明るく加熱してもイチゴ特有の風味が残り、加工適正が高い。
現在、国内の一部産地で試験栽培を行っており、アヲハタ果実研究所で栽培技術の確立や加工適性評価を行っている。同社は、今後も産地への品種導入を進めながら、加工用イチゴの普及に取り組む。また、アヲハタの体験型施設「アヲハタ ジャムデッキ」で「夢つづき2号」をジャム作り体験に活用するなど、原料や産地に関する取り組みを発信する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(159)-食料・農業・農村基本計画(1)-2025年9月13日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(76)【防除学習帖】第315回2025年9月13日
-
農薬の正しい使い方(49)【今さら聞けない営農情報】第315回2025年9月13日
-
【人事異動】JA全中(10月1日付)2025年9月12日
-
【注意報】野菜類、花き類、豆類にハスモンヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2025年9月12日
-
【注意報】果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 佐賀県2025年9月12日
-
【石破退陣に思う】農政も思い切りやってほしかった 立憲民主党農林漁業再生本部顧問・篠原孝衆議院議員2025年9月12日
-
【石破首相退陣に思う】破られた新しい政治への期待 国民民主党 舟山康江参議院議員2025年9月12日
-
【石破退陣に思う】農政でも「らしさ」出しきれず 衆議院農水委員会委員・やはた愛衆議院議員(れいわ新選組)2025年9月12日
-
ドローン映像解析とロボットトラクタで実証実験 労働時間削減と効率化を確認 JA帯広かわにし2025年9月12日
-
スマート農業の実践と課題を共有 音更町で研修会に150名参加2025年9月12日
-
【地域を診る】個性を生かした地域づくり 長野県栄村・高橋彦芳元村長の実践から学ぶ 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年9月12日
-
(452)「決定疲れ」の中での選択【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年9月12日
-
秋の味覚「やまが和栗」出荷開始 JA鹿本2025年9月12日
-
「令和7年台風第15号」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年9月12日
-
成長軌道の豆乳市場「豆乳の日」前に説明会を実施 日本豆乳協会2025年9月12日
-
スマート農園を社会実装「品川ソーシャルイノベーションアクセラレーター」に採択 OYASAI2025年9月12日
-
ご当地チューハイ「寶CRAFT」<大阪泉北レモン>新発売 宝酒造2025年9月12日
-
「卵フェスin池袋2025」食べ放題チケット最終販売開始 日本たまごかけごはん研究所2025年9月12日
-
「日本酒イベントカレンダー 2025年9月版」発表 日本酒造組合中央会2025年9月12日