国内初 岩見沢市でローカル5Gの実証を開始 NTT東日本2021年1月22日
NTT東日本は、実証代表者として採択された総務省「地域課題解決型ローカル5G等の実現に向けた開発実証」と農林水産省「スマート農業実証プロジェクトローカル5G」で、ローカル5Gの構築が完了。日本国内で初となるローカル5G「Sub6・SA方式」を利用したスマート農機の遠隔監視制御等の実証を岩見沢市北村地区で開始する。
労働力減少と少子高齢化が進む中、地域農業の持続性確保にはスマート農業の社会実装が不可欠となっている。特に、生産性の向上や農業者あたりのほ場面積拡大を実現するための切り札としてスマート農業は期待されている。
産学官と先進農業者を中心に構成される岩見沢市スマート・アグリシティ実証コンソーシアムでは、5Gの技術特性である「超高速・超低遅延・多数同時接続」を用いたロボットトラクターなどスマート農機の「遠隔監視制御」実現に向けた安全性の確立などを実証。また、最先端技術を用いた「スマート農業」の社会実装を促すための地域環境づくりや整備した通信環境を農村地域の防災や生活領域にも利活用する検討に取り組み、農村地域でのSociety5.0実現をめざす。
ローカル5Gは敷地内をカバーエリアとし、事業者が独自にエリア構築・運営が可能な5Gネットワーク。超高速・超低遅延・多数同時接続という特長を活かした利活用が期待されている。当初、制度化されたローカル5Gは、ミリ波と呼ばれる28GHz帯のものを利用し、NSA(ノン・スタンド・アローン)方式が一般的だった。NSAは、端末を認証する際、4Gの電波無線規格を用い、連動してデータ通信のみ5Gの電波無線規格を使うため、システムとして2種類の無線規格を使う必要があり、高価になる傾向にあった。今回の実証試験で使うSA(スタンド・アローン)方式は認証・データ通信とも5Gの電波無線規格で、従来のNSA方式と比べ5Gネットワークの整備費を安価にできる。また、今回利用するSub6帯(4.7Ghz帯)は28GHz帯より伝播範囲が広く、遮蔽物にも強いため、屋外での利用が期待されている。
今回の実証内容は次の通り。
(1)ローカル5Gを用いた高精細かつ低遅延の映像伝送により、ロボットトラクター等、無人の自動運転農機をほ場から約10キロ離れた遠隔監視センタにて適切に運用・遠隔監視・制御する実証
(2)自動運転農機やほ場に設置する各種センサーから取得される生育データ等ビッグデータの送受信・集積等に関する実証
(3)既存BWAや最新のLPWA(802.11ah)など多様な通信ネットワークとの組み合わせによる幅広い領域で最適なネットワークを利活用する実証(映像やセンサーを用いた排水路監視、スマートウェアによる健康管理)
(4)ルーラル環境における4.7GHz帯の屋外利用実現に向けた遮蔽物に対する性能評価、ローカル5Gとキャリア5Gの準同期運用を含めた共用検討
(5)スマート農機の地域実装を促進するための環境形成・ビジネスモデル検討
同社は今後は、コンソーシアム構成員と連携しながら、地域農業の持続性確保への切り札である「最先端のスマート農業技術」と「農村地域を支える通信ネットワーク基盤」を安心・安全かつ経済的に社会実装するための課題を明らかにし、解決へ向けてモデル創りに取り組む。
また、農業経営の強化を含めた地域のエコシステム・ビジネスモデルのデザインや同様の課題を抱える地域への横展開を加速させるため、有線・無線融合の通信ネットワークシステム、自動運転農機の遠隔監視システム、各種センサー、ビックデータ収集・解析、利用者サポート、防災・生活領域支援アプリ等のパッケージングにも取り組む。
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