ブドウ果実のDNA品種識別技術を確立 農研機構2021年3月10日
農研機構は3月8日、シャインマスカットを含むブドウ24品種の果実を対象にしたDNA分析による品種識別技術を確立したと発表した。これを受け農研機構種苗管理センターでは、これまで「葉」のみを対象としていた育成者権の侵害に対応するためのブドウ品種識別サービスに「果実」を追加した。ブドウ果実からのDNA品種識別が可能になったことで、育成者権侵害に対する抑止力としての効果が期待される。
農業・食品分野における知的財産の重要性が高まる中、植物新品種は日本農業の発展を支える重要な要素になっている。その一方で、国内で開発された優良品種の海外流出が相次ぎ、輸出拡大への妨げになっていた。そこで農研機構では、シャインマスカットを含む24品種(シャインマスカット、巨峰、デラウェア、ピオーネなど、国内生産量の90%以上を占める品種)のブドウ果実で、国内外での育成者権侵害への対応が可能な実用的なDNA品種識別技術を確立し、ホームページで公開している。
農研機構種苗管理センターでは、すでにブドウ24品種について「葉」を対象にした品種類似性試験によるDNA品種識別サービス(税込3万4980円)を実施。開発した技術を利用することで、品種類似性試験によるブドウ24品種のDNA品種識別サービスが「果実」からも分析が可能となった。開発したDNA分析による品種識別技術と、これを利用した品種識別サービスを活用することで、国内および海外からの侵害疑義果実の同定が可能となり、育成者権侵害への抑止力効果が期待できるとしている。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日