農業用受粉を「ハエ」で 岡山大発ベンチャーが独自技術開発2021年3月22日
岡山大学医学部発のベンチャー企業(株)ジャパンマゴットカンパニーは、傷口治療に有効なマゴットセラピーと、ハチより扱いが簡単な農業用受粉ハエを独自に開発。SDGsにも貢献する新たな価値を提供する。
ジャパンマゴットカンパニーの佐藤卓也代表取締役
ジャパンマゴットカンパニーは2004年、岡山大学医学部で、オーストラリア産ハエの幼虫(マゴット)を使ったマゴットセラピーを実施。「マゴットセラピー」は、古来より傷の治療方法のひとつとして利用されている手法で、傷口に意図的にハエ幼虫をわかせることで傷治療を行う。
マゴットセラピーとビーフライに用いられるヒロズキンバエ
マゴットセラピーの長所は、(1)禁忌症例がほとんどない(2)麻酔が不要である(3)副作用がほとんどない(4)壊死組織のみ(死んだ蛋白質)が除去されるという点。患者が痛みを感じることはないうえ、処置は虫が24時間不眠不休で処理し続ける。治療に使われるマゴットは、医療用の無菌のマゴット。ハエの幼虫であるマゴットを無菌にする技術が同社独自のもので、マゴットからの感染を防ぐことができる。
一方、同社は、農業向けのハエ活用として、受粉用ヒロズキンバエ(ビーフライ)製造事業を展開している。2008年頃から、農業では世界的なハチ不足により作物の受粉に欠かせないハチが手に入らない状況が続き、価格高騰で農家は大きな被害を受けた。そこで同社は、医療用ハエの製造技術を応用し、ハチと同様に花粉媒介昆虫であるハエを新しいハチ「ビーフライ(BEE FLY)」として提案。ネーミングは、「ハチ(BEE)のように働くハエ(FLY)」から命名されている。
ハエは、活動温度帯が10~35度と、ハチの15~25度に比べて活動温度帯が広く、紫外線がなくても活動する。また、ハチは雨天や曇天時は活動しないが、ハエは天候に左右されることなく活動。さらにサナギの状態での入荷が可能で、人に刺さないことから取り扱いがハチと比べて簡単であることが大きな利点でもある。ハチ不足の解決法として注目されており、現在、ビーフライの導入農家は500軒を越え、その出荷は1000万個を越えている。
花粉媒介昆虫としてのヒロズキンバエ(商品名:ビーフライ)を利用したイチゴの促成栽培の例
同社は、近未来型農法として注目されているビーフライの研究開発を促進し、多種多様な企業などとの共同研究を強く求めている。問い合わせは(電話)086-953-4430。(メール)info@maggot.co.jp
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