世界の垂直農法市場 2030年末までに245億米ドルに達すると予測2021年8月20日
Kenneth Researchは8 月11日、調査レポート「世界の垂直農法市場:世界的な需要の分析及び機会展望2030年」を発刊した。同レポートは、2022~2030年の予測期間、市場価値、市場ボリューム、成長率、セグメント、市場プレーヤー、成長ドライバーを含む市場の成長を提供。調査方法には、市場の評価と予測データの計算に基づく履歴データと現在のデータの収集が含まれる。

同レポートによると、世界の垂直農法市場は2022年に61億米ドルの市場価値から2030年末までに245億米ドルに達すると予測。また、2022~2030年の予測期間中に22%の年平均成長率(CAGR)で拡大すると予測している。
垂直農法は、作物が垂直に積み重ねられた層で栽培される農業のプロセスで、水耕栽培、アクアポニックス、エアロポニックスなどの無土壌農業技術が含まれる。垂直農法システムに一般的に選ばれる構造物は、家、建物、輸送コンテナ、廃坑など。伝統的な農業で農薬の使用が増加したことによる有機食品ニーズの増加、作物を生産するためのモノのインターネット(IoT)センサーの使用増加、悪条件での作物の信頼性と安定性の維持、水の使用量の削減における垂直農法の有効性、農業労働への低い依存度、農薬必要性が少ないことなどが、市場の成長を刺激すると予想される。
2019年のOrganic Trade Associationによると、米国の有機産業の売上高は約5%増加。しかし、少ない品種数と初期投資の大きさなどの要因が、2022~2030年の予測期間における市場の成長が妨げる。また、ビッグデータの使用の増加、予測分析、農業の自動化の高まりは、予測期間中の市場成長を促進する可能性がある。
人口の増加により、世界中の食料需要の増加は世界の垂直農法の市場の成長を牽引すると推定。OECD-FAOの農業統計によると、2019-2028年に食品の総使用量(穀物は年間1.2%、動物製品は1.7%、砂糖と植物油は1.8%、豆類、根、塊茎は1.9%)は大幅に増加すると推定されている。それとは別に、一人当たりの所得の増加、健康志向の消費者の食生活の改善により、多くの農業産業、市場、主要企業が、安全な消費と製品の利用に関する厳格な政府規制を遵守しながら、技術科学的手法による健康的で経済的なソリューションを前進させるようになった。
FAO(国連食糧農業機関)によると、2017年に中央政府の農業支出の最大の割合を占める地域は、アジア太平洋(3.03%)とアフリカ(2.30%)だった。農業部門で持続可能な結果を達成するための生態学的解決策に対する政府の支出と意識の増加は、市場の成長を牽引するいくつかの要因。
世界の垂直農法市場をけん引する企業は次の通り。
4D Bios Inc.
AeroFarms
Freight Farms
Green Sense Farms, LLC
BrightFarms Inc.
Everlight Electronics Co., Ltd.
Agrilution Systems GmbH
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