酒米生産でICT を活用したスマート農業の実証実験を実施 白鶴ファーム2021年9月1日
白鶴酒造の農業法人 白鶴ファーム株式会社は、今年度の酒米生産において、ICT を活用したスマート農業の実証実験を行う。
「白鶴錦」圃場での農業用ドローンの活用
日本の農業は人手に頼る作業が多く、豊富な経験が必要とされており、農家の高齢化や担い手不足が課題となっている。特に、水稲栽培農家の平均年齢は約70歳と高齢化が進み、栽培条件が厳しい酒造好適米の生産は敬遠されがちになってる。
白鶴ファームでは、こうした問題を明確化し、改善していくことで、今後の安定した原料の調達を可能にするとともに、ほ場の維持や雇用の創出につなげることをめざしている。現在、白鶴酒造からの出向社員と、冬場は関連会社の櫻酒造で酒造りをしている酒蔵の季節従業員が農業に従事し、兵庫県の丹波篠山に点在する33ヘクタールの農地で「白鶴錦」や「五百万石」などの酒米を生産。今回は、そのうちの15ヘクタール(白鶴錦11ヘクタール、五百万石4ヘクタール)で実証実験を実施。酒米の生産に新たな技術を活用し、農作業の効率化、省力化、高品質酒米の収量増をめざす。
実証実験では、酒米の出穂前にいもち病の防除とカメムシなどの害虫予防のためドローンで薬剤散布を実施。従来に比べ、所要時間を約1/3 に短縮することが可能になる。これまでは薬剤を入れた約30キロの重さがある動力散布機を炎天下に人が背負って畦を歩きながら撒いていたことから、人的負担も大幅に軽減される。また、ドローンによる散布は、これまでの粒剤に代わり液剤を散布するため、ほ場に水を張らずに散布ができ、稲の上約30センチからほ場全体に均一に散布するため、効果にムラが発生しない。同社は、作業の効率化により、今後は酒米の品質に関わる作業をさらに充実させる。
その取り組みの一環として、8月24日に、自開発酒米「白鶴錦」ほ場で農業用ドローンによる農薬散布を実施した。さらに、ほ場にセンサーを設置し、水温・水位のデータを自動取得。収穫後は、データと品質や収量との相関関係を調査する。
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