「S. lycopersici」によりバレイショの病害 国内で初の報告 熊本県2021年10月29日
熊本県病害虫防除所は、「Stemphylium lycopersici」によるバレイショの病害を県内で確認。これを受け、10月27日に病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
複葉に生じた褐色病斑、S. lycopersici の分生子(写真提供:農林水産省門司植物防疫所)
3月に県内のバレイショ栽培ほ場で、複葉に、内部が淡褐色でやや陥没した、周囲が暗褐色の不定形斑紋が発生した株が広範囲に渡って多数確認された。現地ほ場から当該株を採取し、農林水産省門司植物防疫所に同定依頼した結果、「Stemphylium lycopersic」による病害であることが判明した。
この病原菌はトマト斑点病を引き起こす病原菌として知られているが、バレイショでの病害の発生は日本国内ではまだ報告されていない。なお、中国では2018年に同病原菌によるバレイショでの病害の発生が報告されている。
病徴としては始め、葉に、周囲が黄色に縁どられた褐色の斑点が生じる。その後、斑点は直径2~10ミリほどの病斑に進展し、葉の病斑部は壊死する。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇現在、バレイショの同病害に対する登録農薬はないため耕種的防除を行う。
〇り病葉やり病残さは伝染源となる恐れがあるため、ほ場外へ持ち出し適切に処分する。
〇ほ場の排水を良くし、ほ場内の多湿を避ける。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日