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ももにヨコバイ科一種のS.shinshana県内で新発生広島県2021年11月5日

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広島県西部農業技術指導所は、ヨコバイ科の一種、Singapora shinshana(Matsumura)の発生を県南部で確認。これを受け、11月1日に病害虫発生予察特殊報第3号を発令した。

成虫の頭頂部の黒点(写真提供:広島県西部農業技術指導所)成虫の頭頂部の黒点(写真提供:広島県西部農業技術指導所)

10月に広島県南部のもも栽培ほ場で、「赤宝」「川中島」「あかつき」「さくひめ」などに葉が白くカスリ状となり落葉する被害と、ヨコバイ科の成虫の寄生が確認された。持ち帰った成虫を顕微鏡で観察したところ、既知の種ではなかったため、農林水産省神戸植物防疫所に成虫を送付。同定を依頼した結果、広島県では初めての確認となるヨコバイ科の一種(和名なし)Singapora shinshana(Matsumura)であることが判明した。

国内では、沖縄県、和歌山県、徳島県、埼玉県、京都府、大阪府、岡山県、群馬県、滋賀県、香川県、栃木県、山口県、東京都、兵庫県の14都府県で発生が確認されている。

ももの被害葉上の成虫(写真提供:広島県西部農業技術指導所)ももの被害葉上の成虫(写真提供:広島県西部農業技術指導所)

成虫の体色は黄緑色で、体長は3.0~3.5ミリ。複眼は黒色で、頭頂部に黒点がある。幼虫と成虫が葉を吸汁し、被害葉は表面が白くカスリ状となる。被害が進行すると落葉することがある。被害葉の裏面には幼虫の脱皮殻が付着する。寄生植物は、もも、すもも、うめ、なし、りんご等のバラ科果樹のほか、サンザシ、ポポー、ポプラ等が報告されている。

同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。

〇現時点で本種に登録のある農薬はない。

〇同種の発生および被害の早期発見に努め、発見した場合は被害葉を除去して適切に処分する。

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