世界初 天敵から逃れる戦略を制御するゲノムの特徴を解明 岡山大学2021年11月16日
岡山大学学術研究院環境生命科学学域(農)の宮竹貴久教授と、東京農業大学生物資源ゲノム解析センターの田中啓介助教、玉川大学農学部の佐々木謙教授らの共同研究グループは、天敵から逃れる戦略を制御するゲノムの特徴を解明。死んだふりを操る遺伝子の全貌を突き止めた。
敵から逃げるため「動く」「動かない」という二者択一的な捕食回避術を進化させた動物は多く、前者は敵前逃走や闘争、後者は死んだふりという形で敵に対峙する。同研究グループは、米・小麦類の世界的重要害虫であるコクヌストモドキで、死んだふり時間の異なる育種系統間でゲノム全体のDNAリシークエンス解析によってゲノム特徴を比較。「動く」と「動かない」戦略に特化した甲虫の集団を10年以上も育種によって分け、DNAリシークエンス法で集団間のDNA変異を比べた。
DNA変異は動く(死んだふりしない)系統より動かない(死んだふりする)系統で多くみられた。その中でドーパミン代謝系関連遺伝子群では複数の変異が見られ、対捕食者回避にドーパミン関連遺伝子が重要なことが分かった。ほかにもカフェイン代謝系、シトクローム(酸化還元酵素)代謝系、寿命制御系、概日リズム制御系にも変異が見られ、死んだふりという戦略にも複雑な分子基盤が関与することが明らかになった。
生物が生き延びるために選択する動きを支配する主要な遺伝子は、ドーパミンと生活史を制御する複数のタイミングに関連する遺伝子が関与していることを、世界に先駆けて明らかにした。今後、人間を含めた動物の動きを制御する仕組みの解明に繋がると期待される。
同研究成果は11月8日、英国のオンライン科学雑誌「Scientific Reports」(Nature Publishing Group)に掲載された。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 高知県2024年7月16日
-
【注意報】イネカメムシ 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2024年7月16日
-
30年目を迎えたパルシステムの予約登録米【熊野孝文・米マーケット情報】2024年7月16日
-
JA全農、ジェトロ、JFOODOが連携協定 日本産農畜産物の輸出拡大を推進2024年7月16日
-
「雨にも負けず塩にも負けず」環境変動に強いイネを開発 島根大学・赤間一仁教授インタビュー2024年7月16日
-
藤原紀香がMC 新番組「紀香とゆる飲み」YouTubeで配信開始 JAタウン2024年7月16日
-
身の回りの国産大豆商品に注目「国産大豆商品発見コンクール」開催 JA全農2024年7月16日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」鹿児島県で黒酢料理を堪能 JAタウン2024年7月16日
-
【役員人事】ジェイエイフーズおおいた(6月25日付)2024年7月16日
-
【人事異動】ジェイエイフーズおおいた(4月1日付)2024年7月16日
-
日清食品とJA全農「サプライチェーンイノベーション大賞」で優秀賞2024年7月16日
-
自然派Style ミルクの味わいがひろがる「にくきゅうアイスバー」新登場 コープ自然派2024年7月16日
-
熊本県にコメリパワー「山鹿店」28日に新規開店2024年7月16日
-
「いわて農業未来プロジェクト」岩手県産ブランドキャベツ「いわて春みどり」を支援開始2024年7月16日
-
北海道で農業×アルバイト×観光「農WORK(ノウワク)トリップ」開設2024年7月16日
-
水田用除草ロボット「SV01-2025」受注開始 ソルトフラッツ2024年7月16日
-
元気な地域づくりを目指す団体を資金面で応援 助成総額400万円 パルシステム神奈川2024年7月16日
-
環境と未来を学べる体験型イベント 小平と池袋で開催 生活クラブ2024年7月16日
-
ポーランドからの家きん肉等の一時輸入停止を解除 農水省2024年7月16日
-
JAタウンのショップ「ホクレン」北海道産メロンが当たる「野菜BOX」発売2024年7月16日