ナシ、モモに胴枯細菌病 岐阜県中濃地域で初確認 2022年1月18日
岐阜県病害虫防除所は、ナシとモモの胴枯細菌病の発生を中濃地域で確認。これを受け、1月14日に病害虫発生予察特殊報第2号を発令した。
樹液様物が漏出したナシの樹幹(写真提供:岐阜県病害虫防除所)(左)、罹病し落葉したモモの樹(写真提供:岐阜県病害虫防
2021年9月頃、中濃地域のナシ、モモで急激に萎凋、落葉、枯死する樹が散見。罹病樹の幹や枝表皮は褐変化し、幹や枝からは樹液の漏出痕が見られた。罹病樹から検体を採取し、岐阜県農業技術センターで菌を分離し、同定および遺伝子解析を実施した結果、Dickeyadadantiiであることが判明。岐阜県未発生のナシおよびモモの胴枯細菌病であることが確認された。
ナシ胴枯細菌病は、国内では旧名「ナシさび色胴枯病」として、昭和47年に千葉県で初めて確認されて以降、福島県、秋田県、愛知県、高知県、鹿児島県で特殊報が発表されている。
モモ胴枯細菌病は、これまで「モモ急性枯死症」として知られていたが、病名の付かない症状名のままで特殊報の発表はこれまで無かったが、新しい病名として定められたため、今回特殊報を発表することとなった。なお、どちらも糸状菌による「胴枯病」とは異なる病害。
罹病部の初期症状では、樹液様の液体が表皮から形成層に溜まり、樹皮が淡黒~灰黒色をした水浸状となる。やがて、表皮から樹液様物が流れ出て乾固し、さび色に変色。罹病部の樹皮下は腐敗褐変し、甘いアルコール発酵臭がある。罹病部の上枝では落葉を伴うことが多く、枝幹の一部または全体が枯死に至る。
植物病原細菌Dickeyadadantiiによって引き起こされ、同細菌が風雨による泥水の跳ね上がりなどによって、樹皮の傷口に付着して感染するとされている。また、同細菌が多く生息する地下30cm前後に細根が達する若年性の樹で発生が多く見られる。根からの感染も示唆されているが、明確な感染経路は明らかとなっていない。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇胴枯細菌病に登録のある農薬はない。そのため、以下の耕種的防除を実施する。
〇罹病樹は伝染源となるため、伐採後に焼却して処分する。伐採に用いた器具は塩素系消毒剤などで適切に消毒する。
〇樹液による感染拡大を防ぐため、剪定などに用いる器具は樹ごとに交換する、または消毒して用いる。
〇台風の強風などで生じた枝幹部の傷口は、塗布剤を塗布して保護する。
〇キクイムシ類の食害による傷口も、この菌の感染経路となる可能性があるため、適切な防除を実施する。
〇排水性の悪い園地では発病しやすいとされているため、明渠を設置するなどの排水対策を実施する。
〇この菌はナシやモモの他、リンゴにも感染し(リンゴ胴枯細菌病)、特にモモでは急速に枯死する症状を呈するため注意する。
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