タマネギべと病 県下全域で発生 愛媛県2022年3月24日
愛媛県病害虫防除所は、タマネギにべと病の発生を県下全域で確認。これを受け、3月18日に病害虫発生予察注意報第6号を発令した。
越年罹病株(一次伝染株)。やや萎縮し葉身が湾曲する(左)、
病斑上に形成された分生胞子。葉身表面に白色~灰褐色のカビが確認される(写真提供:愛媛県病害虫防除所)
3月上中旬の定点調査では、過去4か年と比較すると発病株率は並だが、発生ほ場率は約2.6倍と高くなっている。3月上中旬の広域調査では、愛媛県全体の発生ほ場率14.9%、発病株率0.57%で、過去5か年と比較する発生ほ場率は高くなっている。特に、東予と南予地域では発生ほ場率が高い。
3月17日発表(高松地方気象台)の1か月予報では、気温および降水量はほぼ平年並とされているが、3月19~25日にかけて低気圧や前線および寒気の影響で雲が広がりやすく、雨の降る日があると予想されていることから、さらなる発生拡大が懸念される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇越年罹病株(一次伝染株)は、やや萎縮し葉身が湾曲する。湿潤な気象条件下(気温15℃前後、降雨が続く場合)では、罹病株上に多量の分生胞子が形成され、周辺に飛散し二次伝染を起こす。分生胞子は広範囲に飛散するため、地域一体となって防除すると効果が高まる。
〇ほ場観察は丁寧に行い早期発見に努め、越年罹病株は直ちに抜き取り、ほ場外に持ち出し適切に処分する。
〇排水不良のほ場で発生が多いため、降雨後の排水に努める。
〇発病後では薬剤の防除効果が劣るので、早くから計画的に散布を実施する。なお、たまねぎの葉身は薬液の付着性が悪いため、展着剤を必ず加用する。
〇防除は降雨等の天候を考慮しながら7~10日間隔で行う。また、同一系統の薬剤の連用を避け、ローテーション使用する。
〇農薬の散布にあたっては農薬安全使用基準を順守し、周辺農作物への飛散防止対策を徹底する。
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