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イノシシ成獣の侵入をすべてブロック 山口県が改良の暖簾式電気柵に効果2022年3月26日

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農業用水路からの有害獣の侵入を防ごうと、山口県農林総合技術センターが改良した「暖簾式チェーン電気柵」で、侵入しようとしたイノシシの成獣をすべてブロックする効果が得られたことが分かった。市販の電気柵をたるまないように改良したことで動物が侵入するすきまを防ぎ、漏電も防ぐことができた。同センターは実証試験で一定の効果が得られた一方、小型の獣類は通過してしまう課題があるとして、設置する場合は侵入する獣類の大きさに合わせてチェーンの高さや間隔を調整してほしいと説明している。

山口県防府市の用水路に設置した暖簾式チェーン電気柵(山口県農林総合技術センター提供)山口県防府市の用水路に設置した暖簾式チェーン電気柵(山口県農林総合技術センター提供)

「暖簾式チェーン電気柵」は、熊本県のメーカーが開発した電気柵を同センターが改良したもの。農地に侵入防止策を設置する場合、柵の設置が難しい水路から獣類を防ぐことが課題となっている。動物が触れると電気が流れる市販の水路用チェーンを使うことで上流からの土砂やゴミによる破損は防げるが、中央部がたるんでしまうため、一部が水につかって漏電したり、すき間ができて小獣が通り抜けたりする課題があった。

通常の水路用チェーンそこで同センターは、絶縁のポールを上部の支柱として使い、水面との距離を調整しながら暖簾のようにチェーンをたらすことで動物の侵入や漏電を防ごうと試みた。主にイノシシの侵入防止を想定し、簾の間隔を8cm、チェーンと水面の距離を15cmに設定し、同県防府市の農地の用水路で昨年3月から6月まで106日間、実証試験を実施した。現場に赤外線センサーカメラも設置して侵入しようとする動物の種類や数も確認した。

その結果、試験期間中に電気柵を通り抜けようとしたイノシシの成獣11頭のうち6頭は撃退、5頭は警戒して近寄らず、すべて侵入を防ぐことができた。ただし、小型のイノシシ4頭は侵入した。また、ヌートリアは1匹を撃退したが1匹は侵入。キツネは1匹を撃退し1匹侵入。テンは1匹を撃退、1匹は警戒(近寄らず)、1匹は侵入、アライグマは3匹とも侵入したという。

チェーン電気柵の改良に取り組んだ同センターの小枝登専門研究員は「大型のイノシシをすべて防ぐ効果を確認できた。ただし、柵を通過させてしまった獣類もあり、大きさにあわせてチェーンの高さと間隔を調整する必要があることが判明した。特に高さ調整では、河川が増水した場合の水位を考えて調整してほしい」と話している。

一方、元々電気管理されている設備のない場所への設置には数万円の機器を購入する必要があり、一定の負担が求められる。小枝研究員は、今回の実証試験で多くの獣類が河川を移動していることが確認されたことから、河川からの侵入防止対策の検討が必要であるとともに、個体数が増大しやすい特定外来生物のヌートリアやアライグマの駆除を進めることも必要だと指摘している。

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