タマネギべと病 県北部でやや多発 今後多発の懸念 和歌山県2022年4月20日
和歌山県農作物病害虫防除所は、タマネギべと病の発生を県北部で確認。これを受け、4月20日に病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
タマネギべと病越年罹病株(写真提供:和歌山県農作物病害虫防除所)
和歌山県内ではタマネギべと病越年罹病株の発生が多く、3月22日付けで令和3年度病害虫発生予察注意報(第4号)を発表。4月中旬の調査では、二次感染株の発生がやや多く認められた。
4月中旬の県北部における二次感染株の発生ほ場率は43%(平年29%)、発病株率は3.4%(平年1.2%)と平年に比べてやや高い。発生ほ場率は40%を超えており、発病株率は前年より高い。同病は、気温が15℃前後で降雨が多いときに発生が多くなる。大阪管区気象台より発表された1か月予報(予報期間:4月16日~5月15日)によると、降水量が平年並または多い確率ともに40%の見込み。今後の気象条件により同病の多発生が懸念される。
タマネギべと病二次感染株の病斑(写真提供:和歌山県農作物病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇ほ場をこまめに見回り、発病葉を除去して早急に薬剤散布を行う。除去した発病葉は、ほ場の外に持ち出して適切に処分する。また、収穫後の発病葉は翌年の発生源となるので、集めてほ場の外に持ち出し適切に処分する。
〇分生胞子の飛散による感染拡大を防ぐため、発生が認められないほ場においても予防散布を徹底する。
〇同一系統の薬剤の連用は耐性菌の発生を助長するため、複数系統の薬剤 による ローテーション散布を行う。
〇排水を良好にし、降雨による浸冠水や停滞水をなくす。
〇防除薬剤は最新の登録情報(農林水産省 農薬登録情報提供システム)を参照し、適正に使用する。
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