気候変動で森林が拡大する地域・縮小する地域を高解像度で推定 森林総合研究所2022年4月25日
森林総合研究所、国立環境研究所らの共同研究グループは、高温や乾燥など植物にとって様々な気候ストレスと森林の分布限界との関係を地球規模で評価するモデルを新たに開発。気候変動による気温の上昇や乾燥化により、森林分布が変化しやすい場所を地球規模かつ高解像度で推定することが可能になった。
同研究で推定した気候ストレス指数
気候変動によって森林面積が減少した場合、森林の二酸化炭素吸収能力は低下するが、気候の変化に対して、森林分布が広域でどのように応答するのかを予測することは困難だった。
同研究では、植物の光合成活性に影響を与える3つの気候条件(乾燥、日射、気温) を統合し、植物にとっての気候ストレスを指数化することで、気候ストレスが森林分布に与える影響を評価できるモデルを開発。これにより、気候変動による世界の森林分布の変化を高解像度で推定することが可能になった。
この成果は、森林の二酸化炭素吸収能力の将来変化を予測する上で重要な情報となる。また、今後は、極端な気象現象の頻発で、台風や山火事、病虫害などの自然災害による大規模な森林破壊の増加が懸念される。同研究で開発した手法による気候の変化に脆弱な森林の予測と、自然災害の発生リスク評価を統合することで、将来の森林の脆弱性をより良く評価できるようになると期待される。
同成果は、2月16日に『Science of the Total Environment』誌でオンライン公開された。
気候変動で森林が拡大しやすい地域(赤)と森林が縮小しやすい地域(青)
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