オリーブ立枯病 県内で確認 発病した樹は速やかに抜根・除去を 三重県2022年4月28日
三重県病害虫防除所は、オリーブ立枯病の発生を県内にある複数のオリーブほ場で確認。これを受け、4月27日に病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。
枯死した樹(左)・葉の退色(右上)・幹の褐変(右下)(写真提供:三重県病害虫防除所)
1月と2月に、三重県内の複数のオリーブほ場で、葉が退色した後に萎凋・枯死する症状の報告があった。枯死した枝と幹からイムノクロマトによる簡易診断を行ったところ、Ralstonia solanacearum陽性反応が確認された。また、三重県農業研究所で、病徴部から分離した菌株を遺伝子解析した結果、Ralstonia solanacearum(PhylotypeⅠ)と同定され、オリーブ立枯病であることが判明した。
国内での同病の発生は、2018年に香川県で初めて確認され、その後、鹿児島県、宮崎県、広島県、静岡県で報告されている。
同病菌であるRalstonia solanacearumは、日本でもジャガイモ、トマトなどのナス科植物をはじめ、ダイコン、イチゴなど多くの作物に青枯病を引き起こすことが知られている多犯性の土壌伝染性細菌。オリーブにおける感染経路は明らかにされていないが、一般的には、土壌中に生息する細菌が植物根部の傷より侵入し、維管束部で増殖することで水分の移動を阻害し、植物体を萎凋させると考えられている。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇オリーブにおける同病の登録農薬はなく、加えて同病原菌を土壌から完全に除去することは困難であるため、耕種的防除が基本となる。
〇発病した樹は伝染源となるため、速やかに抜根・除去し、残渣はほ場外に持ち出して適切に処分する。
〇ほ場への出入りする際は、同病または青枯病の感染ほ場に由来する植物残渣や土を、衣服や靴から十分に落とし、靴や手袋等は消毒(70%エタノールや次亜塩素酸ナトリウム水溶液)を行う。
〇管理作業によって、病原菌が樹液とともにハサミやノコギリなどの道具に付着し、健全株に二次伝染する危険があるため、使用した道具の消毒を徹底する。また、感染が疑われる樹は剪定等の作業を最後に行う。
〇同病害の既発生地より苗の導入をする場合は、十分に注意するとともに、過去にナス科作物等での青枯病や本菌を原因とする病害が発生したほ場での栽培は避ける。
重要な記事
最新の記事
-
殺処分対象911万羽 鳥インフルエンザ 国内48例目 愛知県で確認2025年1月31日
-
GI取得「かづの牛」など農産物・加工品6産品 農水省2025年1月31日
-
シャキッと甘く 高級かんきつ「甘平」出荷始まる JAえひめ中央2025年1月31日
-
全国の魅力的な農畜産物・加工品が勢ぞろい2025年1月31日
-
岩手県から至高の牛肉を「いわて牛・いわちくフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「国産米粉メニューフェア」銀座みのりカフェ・みのる食堂で開催 JA全農2025年1月31日
-
「はこだて和牛」など味わえる「JA新はこだてフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「ニッポンの食」で応援 全日本卓球選手権大会(ダブルスの部)に特別協賛 JA全農2025年1月31日
-
サカタのタネの春キャベツ「金系201号」発売60周年 JA全農かながわがPRイベント開催2025年1月31日
-
北海道と熊本県内に無料RTKサービスの提供開始 HOSAC2025年1月31日
-
栃木県の郷土料理「しもつかれ」がおにぎりに 期間限定で発売 ミツハシ2025年1月31日
-
鳥インフル 米ネブラスカ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月31日
-
サワーに合うピリ辛チップス「CHIPS&NUTSレモンタルタルペッパー味」新発売 亀田製菓2025年1月31日
-
あわら農楽ファーム「ディスカバー農山漁村の宝」に選定 福井県あわら市2025年1月31日
-
グローバル技術研究所が2024年度省エネ大賞で「経済産業大臣賞」を受賞 クボタ2025年1月31日
-
特殊混和材製品 CO2排出量算定システムの第三者認証を取得 デンカ2025年1月31日
-
鳥インフル リトアニアからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月31日
-
地元新潟の米農家と共同出資 合同会社ナイスライスファームを設立 亀田製菓2025年1月31日
-
青果物の鮮度保持袋「オーラパック」紹介「SMTS2025」に出展 ベルグリーンワイズ2025年1月31日
-
国際協同組合年の意義テーマに「日本共済協会セミナー」オンラインで開催2025年1月31日