「ヤマトイモ収穫作業機械化体系の開発」など3課題の実証研究を開始 農研機構2022年5月12日
農研機構は、農業機械技術クラスター事業に3課題を追加。「ヤマトイモ収穫作業機械化体系の開発」「両正条田植機の開発」「現場改善による農作業安全」の実証研究を始める。
農研機構は、生産現場の要望の実現を図るため、多様なメンバーで構成する農業機械技術クラスター事業を2018年4月に立ち上げ、多様な現場ニーズに即応しながら異分野の知見を取り入れて農業機械を研究開発している。
技術クラスターで扱うプロジェクトは、①地域農業機械化支援タイプ、②革新コア技術実用化タイプ、③次世代革新基盤技術タイプに、今年度から新たに④新技術導入効果実証タイプを加え、4つのカテゴリーに分類。今回、新たに開始する研究課題は以下の3件で、①、③および④のタイプに該当する。
(1)ヤマトイモ収穫作業機械化体系の開発
研究期間:2022~2024年度
①地域農業機械化支援タイプ(園芸)
<目的>
ヤマトイモ掘取機を開発するとともに、開発機に適した栽植様式を確立することで、収穫作業を省力的に行える機械化体系を開発する。
(2)両正条田植機の開発
研究期間:2022~2024年度
③次世代革新基盤技術タイプ(水稲)
<目的>
株間の除草効果を改善し、作業の高速化を図る方法として、水田除草機による縦横2方向の機械除草体系を確立することを目指し、株間と条間の距離を同じに保つ両正条植えを可能とする田植機を開発する。
(3)現場改善による農作業安全の実証研究
研究期間:2022~2024年度
④新技術導入効果実証タイプ(安全)
<目的>
これまでの知見を通じて構築された「組織的な労働安全管理手法」等を実践した場合の安全性向上効果を定量的に検証する。モニターとなる農業生産法人を対象に、専門家による調査を通じて危険性及び有害性の特定と不安全行動の洗い出しを行い、リスクアセスメントに基づく対策方針を策定。また、従業員等と対話しつつ現場改善を図り、こうした対策を講じた場合の事故発生リスクの低減効果を明らかにする。また、作業の効率化による経営改善効果についても明らかにする。
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