【注意報】ウメ、スモモなどに果樹カメムシ類 県下全域で発生 奈良県2022年5月31日
奈良県病害虫防除所は、ウメ・スモモ・モモ・ナシ・カキ・ブドウ・カンキツに果樹カメムシ類(チャバネアオカメムシ・クサギカメムシ・ツヤアオカメムシ)の発生を県下全域で確認。これを受け、5月30日に病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
チャバネアオカメムシの越冬量は、地点当たり平均16.3頭(平年値の2.4倍)で、過去10年で2番目に多い。5月下旬の巡回調査では、サクラ、クワへの寄生樹率は87%、平均虫数は3.9頭と、発生が多かった2020年(3.8頭)と同等で今後、果樹園への多飛来が予測される。また、一部地域の予察灯では、日当たり100頭を越える飛来が確認されている。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇カメムシの飛来は園地間差が大きいため、こまめに園地を見回ること。新しい被害やカメムシを確認した場合は直ちに防除を。
〇最低気温が高く、蒸し暑く感じる夜は飛来に注意が必要。また、山際の園地や、過去にカメムシ被害が多かった園地では特に注意を。
〇飛来がない園での予防散布は効果が期待できない。逆に天敵の減少によってカイガラムシ類、ハダニ類の増加につながるので控える。
〇黄色灯を設置している園地では早急に点灯を。ただし、チャバネアオカメムシ以外には効果がないため、クサギカメムシやツヤアオカメムシが目立つ場合は薬剤防除が必要。
〇電撃殺虫器、果樹園に面した蛍光灯などの光源は、カメムシを誘引するため消灯する。
〇5~6月は、ウメ、スモモ、ナシおよびモモの幼果が被害を受けやすい。ナシ、モモの有袋栽培では、袋かけを早めに終えること。カキ園には6月下旬(幼果期)以降飛来が多くなる。今後の予察情報に十分注意を。
〇農薬散布時には、隣接する農作物に飛散しないよう、十分注意するとともに、使用前にはラベルをよく読み、記載された使用条件を遵守する。
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