【注意報】ヒメトビウンカ多発生 イネ縞葉枯病対策へ適期防除を 茨城県2022年5月31日
茨城県病害虫防除所は、水稲にイネ縞葉枯病(ヒメトビウンカ)の発生が多くなっているため、5月27日に病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
表1:水田におけるヒメトビウンカ第一世代成虫の予測産卵最盛日および予測防除適期
5月下旬現在、県西・県南地域の小麦ほ場におけるヒメトビウンカの10回振りすくい取り虫数は、今年を含む過去7年中2番目に多い。また、2~3月に採集したヒメトビウンカ越冬世代幼虫におけるイネ縞葉枯ウイルス保毒虫率は、県西・県南地域14地点中5地点で5%以上の高い値だった。
5月27日現在、有効積算温度から計算した水田におけるヒメトビウンカ第一世代成虫の産卵最盛日は、平年並と予測される。
表2:水稲のヒメトビウンカ防除に使用できる主な本田散布薬剤(5月20日現在)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇イネ縞葉枯病の発生地域で、近年育苗箱施用剤を使用してもなお本病の発生が多かった水田や、本年育苗箱施用剤を使用しなかった水田等では、表2を参考にしてヒメトビウンカを対象とした本田防除を行う。
〇近年、ヒメトビウンカに対する防除適期が早まっているので、表1の本年の防除適期をよく確認し、適期に防除を行う。(令和3年9月30日発表病害虫発生予報10月号p6防除所レポート参照)
〇無人ヘリコプターや乗用管理機等による本田散布を行うことができない水田では、投げ込み型殺虫剤(表3)による本田防除を行う。
〇育苗箱施用と本田散布の体系防除を行う場合は、薬剤抵抗性の発達を抑えるため、IRACコードの異なる薬剤を選択する。
〇イネ縞葉枯病抵抗性品種作付けの水田であっても、ヒメトビウンカの増殖場所となるため、同病の多発生地域では防除を行う。
表3:水稲のヒメトビウンカ防除に使用できる投げ込み型の殺虫剤(5月20日現在)
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