穀物の「芒(ぼう)」ができなくなるしくみを解明 岡山大学2022年6月3日
岡山大学 資源植物科学研究所の坂本亘教授は、東京大学大学院農学生命科学研究科のグループらと共同で、バイオマス作物ソルガム(Sorghum bicolor)の「芒(ぼう)」という実の突起を作らなくする珍しい遺伝子を明らかにした。
イネ科の作物や雑草は、実がなる時に「芒」と呼ばれる細長い突起を先端に作り、外敵を避けたりして生存を工夫する。芒があったりなかったりするしくみは遺伝子によって決まると考えられている。今回、ソルガム(別名:高黍(たかきび)、高粱(こうりゃん)、もろこし)という穀物を用いて、芒をなくす遺伝子があることを突き止めた。
芒を作らなくする遺伝子は、ソルガムが栽培される過程で「遺伝子重複」という現象により出現。その遺伝子を持つ品種は無芒となるため栽培しやすく、各地の品種に広まっていったと考えられる。穀物の穂に特徴的な構造ができる現象を明らかにするとともに、この遺伝子を芒があるイネ品種に導入すると芒をなくすことができることもわかった。この遺伝子は、ソルガムだけでなくコメの芒を無くすこともできるため、収穫の手間を省くことや機能性を高めた品種の開発が期待される。
同研究成果は5月27日、国際学術誌『Plant and Cell Physiology』のオンライン版に掲載された。
重要な記事
最新の記事
-
備蓄米 「味に差なく、おいしく食べてほしい」 江藤農相2025年4月24日
-
関税発動で牛肉の注文キャンセルも 米国関税の影響を農水省が分析2025年4月24日
-
トランプ関税で米国への切り花の輸出はどうなる?【花づくりの現場から 宇田明】第58回2025年4月24日
-
【JA人事】JA北オホーツク(北海道)吉田組合長を再任2025年4月24日
-
三島とうもろこしや旬の地場野菜が勢ぞろい「坂ものてっぺんマルシェ」開催 JAふじ伊豆2025年4月24日
-
農林中金 ロンコ・インベストメント・マネジメントに資本参画 不動産分野の連携強化2025年4月24日
-
積雪地帯における「麦類」生育時期 推定を可能に 農研機構2025年4月24日
-
日本曹達 微生物農薬「マスタピース水和剤」新たな効果とメカニズムを発見 農研機構2025年4月24日
-
棚田の魅力が1枚に「棚田カード」第5弾を発行 農水省2025年4月24日
-
みずほ銀行と食農領域の持続可能な発展に向け戦略的提携 クボタ2025年4月24日
-
【人事異動】兼松(6月1日付)2025年4月24日
-
日本生協連「フェアトレード・ワークプレイス」に登録2025年4月24日
-
旭松食品「高野豆腐を国外へ広める活動」近畿農政局 食の「わ」プログラムで表彰2025年4月24日
-
群馬県渋川市の上州・村の駅「お野菜大放出祭」26日から 9種の詰め放題系イベント開催2025年4月24日
-
JA蒲郡市と市内の飲食店がタッグ 蒲郡みかんプロジェクト「みかん食堂」始動2025年4月24日
-
適用拡大情報 殺菌剤「バスアミド微粒剤」 日本曹達2025年4月24日
-
倍率8倍の人気企画「畑でレストラン2025」申込み開始 コープさっぽろ2025年4月24日
-
農業・食品産業技術開発の羅針盤「農研機構NARO開発戦略センターフォーラム」開催2025年4月24日
-
雪印メグミルク、北海道銀行と連携「家畜の排せつ物由来」J-クレジット創出へ酪農プロジェクト開始 Green Carbon2025年4月24日
-
山椒の「産地形成プロジェクト」本格始動 ハウス食品など4者2025年4月24日