【注意報】斑点米カメムシ類 多発のおそれ 福井県2022年7月25日
福井県農業試験場病害虫防除室は、7月下旬の早生出穂ほ場における斑点米カメムシ類の生息数が、平年より多く、未出穂の水田への侵入も多く確認されていることから、斑点米が多発生する恐れがあるとして、7月22日に病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
7月19~21日に県内25地点で早生品種水田内でのすくいとり調査(40回振り)を行ったところ、アカスジカスミカメ、ホソハリカメムシ、クモヘリカメムシなどが、県下平均、15.8頭と、平年9.8頭、前年10.8頭よりかなり多かった。出穂前の中生等のほ場でも、トゲシラホシカメムシ、ホソハリカメムシ等が水田内に侵入している地点がみられる。
アカスジカスミカメやアカヒゲホソミドリカスミカメなど、カスミカメムシ類の第2世代成虫の発生最盛期は、平年並みの7月5半旬頃と考えられる。早生品種については、平年よりかなり早い出穂期となり、中生・晩生品種についても出穂が早まる傾向にある。
7月21日に新潟地方気象台が発表した北陸地方の1か月予報では、気温が高い予報であり、斑点米カメムシ類の発生や活動に好適となる。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)出穂期以降の草刈りはカメムシ類の水田内への侵入を助長するので行わない。
(2)粉・液剤での防除は、穂揃期~乳熟期と糊熟初期の2回薬剤散布を行う。
(3)粒剤での防除は、薬剤によって散布時期が違うので注意する。
(4)カメムシ類は、水田の周縁部に多く発生するため、本田防除の際は畦畔も含めて防
除する。
(5)クモヘリカメムシの発生が多い場合は、収穫14~7日前に追加防除を行う。ただし、使用基準を遵守する。
(6)水田内の雑草が多い圃場では、カメムシ類が定着し、斑点米の発生が多くなるため防除を徹底する。
◎粉・液剤での防除
(1)穂揃期~乳熟期(出穂3~5日後頃)と糊熟初期(出穂10~14日後頃)の2回薬剤散布を行う。
(2)斑点米カメムシ類は、日中はあまり活動しないため、夕方か早朝に薬剤散布を行う。
◎粒剤での防除
(1)粒剤での防除は、薬剤によって散布時期が異なるため注意する。
(2)散布時は水深3センチ程度の湛水状態とし、3~4日湛水した後、自然落水する。
◎追加防除
農薬散布後も水田内に斑点米カメムシ類の発生が多い場合は、追加防除を行う。薬剤の散布にあたっては、最新の農薬使用基準(使用時期・使用回数等)を遵守する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日