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ほ場毎の土壌病害の"発病ポテンシャル"AI診断できるアプリ開発 農研機構2022年7月26日

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農研機構と株式会社システム計画研究所/ISPは、野菜生産で問題となる10種の土壌病害を対象に、ほ場毎の発生しやすさをAIで診断できるアプリ「HeSo+(ヘソプラス)」を開発。すでに4月に販売開始されており、今後これを活用した農家の土壌消毒剤の使用や防除の効率化や、企業による新たな土壌診断サービスへの展開などが期待される。

ヘソディムの概念図ヘソディムの概念図

土壌伝染性病害(土壌病害)は、難防除で多大な経済的被害を招くことが知られている。多くの生産現場では対策のために土壌消毒剤を使っているが、その使用を低減しながら効率的に土壌病害を管理するには、ほ場単位で栽培前に「土壌病害の発生しやすさ(=発病ポテンシャル)」の程度(レベル)を診断・評価。発病ポテンシャルのレベルに応じた対策手段を講じる病害管理法(ヘソディム)が有効となる。

「HeSo+」の圃場登録マップ画面(左)と発病ポテンシャル診断の入力画面例「HeSo+」の圃場登録マップ画面(左)と発病ポテンシャル診断の入力画面例

農研機構とシステム計画研究所/ISPは、多くの農家、企業、技術普及・試験研究機関等にヘソディムを実践してもらうため、スマートフォンやPCから土壌の理化学性や栽培管理等の情報を入力することで土壌病害の発病ポテンシャルをAIが診断。診断結果に応じた対策を示すアプリ「HeSo+(ヘソプラス)」を公設試験研究機関等と共同で開発・製品化した。

ほ場での実証試験により、アブラナ科野菜根こぶ病、ネギ黒腐菌核病、バーティシリウム病害、卵菌類病害、青枯病といった対象病害毎のAIの正確度は、73.6~86.5%の範囲で実用可能な水準であることが確認された。

「HeSo+」は、4月に農家、企業、技術普及・試験研究機関向けに販売が開始されており、化学農薬低減等を通じて「みどりの食料システム戦略」の実現に貢献する技術としても期待される。

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