【注意報】ピーマン、トマトに"うどんこ病" 県内全域で発生のおそれ 大分県2022年8月1日
大分県農林水産研究指導センター農業研究部は、ナス科作物(ピーマン、トマト)にうどんこ病が県内全域で発生するおそれがあるとして、8月1日に病害虫発生予察注意報第3号を発令した。
7月中旬の巡回調査においてピーマンでは、発生圃場率、発病度ともに平年より高かった。また、トマトでは発生圃場率は高く、発病葉率は平年並だった。
ピーマンは発生圃場率が、50.0%(平年:22.2%、前年:33.3%)で、平均発病度は3.8(平年:1.1、前年:0.9)。トマトは発生圃場率が40.0%(平年:18.8%、前年40.0%)で、平均発病葉率は2.9%(平年:2.8%、前年4.0%)。
福岡管区気象台が7月21日に発表した1か月予報では、向こう1か月の天候は平年に比べ晴れの日が多く、高温少雨の予測で、同病に好適な気象条件が続くと考えられる。
同センターでは次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)同病は、樹勢低下により発病が助長されるため、適切な肥培および灌水管理に務めるとともに、適期収穫を徹底する。
(2)ほ場内の観察を徹底するなど、本病の早期発見に努め、予防散布や初期散布に重点を置くとともに、葉裏まで十分薬剤がかかるよう散布圧などに留意して防除を行う。
(3)同病は、発病後の進展が早く、防除遅れが生じやすいため、発病初期から治療効果の高い薬剤を中心に散布する。
(4)ピーマンにおいては、硫黄粉剤の株間散布により、安定した防除効果が得られる。ただし、同剤は、硫黄ガスが充満することで効果を発揮するため、3メートルや6メートル間口のハウスのような圃場内の密閉性が必要。また、治療効果を有しないため、発病前からの散布が肝要。
(5)薬剤抵抗性発達を防ぐため、同一系統薬剤の連続使用は避け、ローテーション防除を心掛ける。防除に使用する薬剤は、大分県農林水産研究指導センター病害虫対策チームホームページ内にある「大分県主要農作物病害虫及び雑草防除指導指針」の「ピーマン」「トマト」の項を参照する。
なお、薬剤によっては指針の更新日以降に登録内容が変更されている場合があるため、容器のラベルに記載されている使用時期、使用回数等を遵守して使う。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(138)-改正食料・農業・農村基本法(24)-2025年4月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(55)【防除学習帖】第294回2025年4月19日
-
農薬の正しい使い方(28)【今さら聞けない営農情報】第294回2025年4月19日
-
若者たちのスタートアップ農園 "The Circle(ザ・サークル)"【イタリア通信】2025年4月19日
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
3月の米相対取引価格2万5876円 備蓄米放出で前月比609円下がる 小売価格への反映どこまで2025年4月18日
-
地方卸にも備蓄米届くよう 備蓄米販売ルール改定 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
JA共済アプリの新機能「かぞく共有」の提供を開始 もしもにそなえて家族に契約情報を共有できる JA共済連2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日