【注意報】りんご、なし、ももでナミハダニ 発生急増で多発のおそれ 長野県2022年8月5日
長野県病害虫防除所は、りんご、なし、ももでナミハダニの発生が急増し、県下全域で多発するおそれがあるとして、8月3日に病害虫発生予察注意報第3号を発令した。
ナミハダニ(雌成虫)(写真提供:長野県農業技術課)
一般管理(慣行栽培)している巡回調査ほ場の7月下旬の調査で、りんごの32ほ場のうち26ほ場で10葉当たり平均寄生虫数が7月上旬調査数値よりも増加し、平年と比べかなり多くなった。また、平均寄生虫数が多発した調査地点は8地点に増加した。今後、なし、ももでも、りんごと同様に多発することが懸念される。また、ナミハダニの影響によって、りんごでは葉裏の褐変症状がみられている。
気象庁が7月28日に発表した向こう1か月の天候の見通しによると、関東甲信地方は7月30日から8月29日にかけて、暖かい空気に覆われやすいため、気温が高い見込みと予想されている。今後も気温が高く、ナミハダニの活動や増殖に好適な状況が継続すると発生が増加し、果樹に被害が発生するおそれがあると推測される。
ナミハダニによるりんごの葉裏の褐変症状(写真提供:長野県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
(1)高温乾燥の状況下では、ナミハダニは短期間に増殖し多発状態になるので、園内の発生状況に注意し、密度が増加する前に「県防除基準」を参照し、殺ダニ剤を散布する。
(2)同一系統・同一薬剤の連用を避け、異なる系統の薬剤をローテーション散布する。
(3)殺ダニ剤散布時には、樹幹内部にまで薬剤がよくかかるように丁寧に散布する。
(4)ボルドー液等は、殺ダニ剤の効果を低下させるため注意する。
(5)農薬の使用にあたっては、使用時期(収穫前日数)や使用回数等の登録内容を遵守する。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(138)-改正食料・農業・農村基本法(24)-2025年4月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(55)【防除学習帖】第294回2025年4月19日
-
農薬の正しい使い方(28)【今さら聞けない営農情報】第294回2025年4月19日
-
若者たちのスタートアップ農園 "The Circle(ザ・サークル)"【イタリア通信】2025年4月19日
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
3月の米相対取引価格2万5876円 備蓄米放出で前月比609円下がる 小売価格への反映どこまで2025年4月18日
-
地方卸にも備蓄米届くよう 備蓄米販売ルール改定 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
JA共済アプリの新機能「かぞく共有」の提供を開始 もしもにそなえて家族に契約情報を共有できる JA共済連2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日