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「リンゴ酸」でストレス解消 植物の環境ストレス適応機構を解明 岡山大学2022年9月5日

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岡山大学の大学院環境生命科学研究科(農)博士後期課程の三俣好令大学院生(当時)、同大学学術研究院環境生命科学学域(農)の宗正晋太郎准教授、村田芳行教授らの研究グループは、様々な代謝経路の中間体としてありふれた化合物であるリンゴ酸が、植物の気孔開閉運動を制御する仕組みを明らかにした。

「リンゴ酸」でストレス解消 植物の環境ストレス適応機構を解明 岡山大学「リンゴ酸」でストレス解消 植物の環境ストレス適応機構を解明 岡山大学

植物は様々な環境の変化に応答してリンゴ酸を細胞外に放出する。また、過去の研究から、植物にリンゴ酸を与えると気孔の閉鎖が起こることが明らかとなっていたが、その分子機構は不明だった。

同研究では、リンゴ酸の標的分子として気孔閉鎖にかかわる陰イオン輸送体とタンパク質リン酸化酵素を同定し、リンゴ酸が気孔閉鎖を誘導する分子機構を明らかにした。今後、ヒトや土壌微生物が分解でき、食品添加物にも利用されているリンゴ酸を使った、安全性や環境に配慮した新たな作物の生産技術の開発につながることが期待される。

同研究成果は2本の論文として、7月22日に日本農芸化学会が発行する国際科学誌『Bioscience, Biotechnology, and Biochemistry』オンライン版に、7月25日に英国の科学雑誌『New Phytologist』オンライン版に掲載された。

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