【注意報】ネギ・ブロッコリーにシロイチモジヨトウ 多発のおそれ 埼玉県2022年9月28日
埼玉県病害虫防除所は、ネギとブロッコリーにシロイチモジヨトウが県内全域で多く発生するおそれがあるとして、9月22日に病害虫発生予察注意報第5号を発令した。
シロイチモジヨトウ若齢幼虫(体長約2ミリ)(写真提供:埼玉県病害虫防除所)
埼玉県内のシロイチモジヨトウのフェロモントラップへの誘殺数が平年より多く、同防除所は7月27日に注意報第3号を発表したが、その後も多い傾向が続いている。ネギほ場での被害が増加しており、ブロッコリーなどでの被害も確認されている。
同防除所が設置したシロイチモジヨトウのフェロモントラップへの雄成虫誘殺数が、の深谷市、越谷市、杉戸町3か所すべてで多い傾向が続いている。
9月15日に気象庁が発表した季節予報によると、関東甲信地方の向こう1か月の気温は高く、降水量は平年並か多いと予想されている。
ネギの被害葉(写真提供:埼玉県病害虫防除所)
9月中旬にネギほ場(5か所)を調査したところ、寄生株率が平均34.4%(昨年同時期は平均0.8%)と被害が増加。また、定植間もないほ場では今後の生育に大きく影響することが懸念される。
この虫は野菜、花きを中心として60種類以上の作物を加害する。ネギでは、ふ化幼虫が集団で葉の先端や折れた部分から葉身内へ食入すると、薬剤効果が低下するため、被害を確認したら直ちに防除する必要がある。
ブロッコリーの被害葉と幼虫(写真提供:埼玉県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇早期発見に努め、卵塊やふ化直後の1~2齢幼虫の集団を見つけたら速やかに取り除き、ほ場外で適切に処分する。
〇幼虫が作物内に食入してしまうと薬剤効果が低下する。被害を確認したら直ちに防除を実施する。
〇老齢幼虫に対しては薬剤効果が低下するため、薬剤散布は若齢幼虫のうちに実施する。また、同一系統の薬剤の連用は避ける。
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