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野外の生物集団の遺伝子頻度を効率よく推定 統計モデルを開発 農研機構2022年10月12日

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農研機構と宇都宮大学、京都大学は、複数の生物個体から一括で抽出されたDNAサンプルに含まれる各個体由来のDNA 量のばらつきを確率として表現することで、野外の生物集団における対立遺伝子の頻度を推定する統計モデルを開発。同成果を定量PCRや量的DNAシーケンシング等の遺伝子診断技術に適用することで、個体別診断よりも少ない検査回数で、薬剤抵抗性害虫や外来種の蔓延状況を高精度に把握できる。

野外の生物集団において、在来生物種と交雑の恐れがある外来種や、害虫の殺虫剤抵抗性系統がどの程度の比率で存在するかを把握するため、各個体からDNA を抽出してPCR検査等で遺伝子型を決定する、個体別遺伝子診断が従来行われてきた。

しかし、比率を知りたい対立遺伝子(アリル)をもつ個体が集団中に稀にしか存在しない場合は、推定精度を保つために数十~数百個体以上を診断する必要があった。そこで実験操作の回数を減らすため、数個体ずつまとめてDNA抽出された「バルクサンプル(混合DNA 溶液)」による診断で、対立遺伝子頻度を推定する方法が模索されてきた。

バルクサンプルのDNA含有量や、対立遺伝子ごとの含有比は、定量PCRや量的DNA シーケンシング等の手法によって測定できる。もし、各個体が同じ量のDNAを持つなら、バルクサンプル中のDNAの比率は、そのままバルクサンプルに含まれる個体の遺伝子構成を示すが、現実には、各個体の体を構成する細胞の数によってDNA量が異なる。また、DNA量は死後の分解によっても減少するため、トラップで捕獲した個体からバルクサンプルを作ってDNA量の比を測定すると、野外の個体の存在比から大きくずれる場合がある。

農研機構、宇都宮大学、京都大学の研究グループは、各個体から得られるDNA量のばらつきを「ガンマ分布」という確率分布で近似することにより、生物集団における対立遺伝子の比率を、その推定値がどの程度確からしいかの指標(信頼区間)とともに推定できる統計モデルを開発。複数のバルクサンプルが用意され、その各々が何個体から構成されるかが分かっていれば、適用が可能となる。

同モデルを定量PCR解析に適用して、対立遺伝子の比率とその信頼区間を簡便に求められるようにするため、フリーの統計解析環境であるRのためのパッケージ "freqpcr" を開発し公式サイトで配布している。すでに同パッケージは、ミカンハダニにおける殺ダニ剤抵抗性遺伝子の地域分布パターンの解析をはじめ、野外で稀な遺伝子の存在比率をより少ない検査回数で高精度に推定する目的で活用されている。

また、農業害虫のみならず、希少生物種の保全や外来種・系統の侵入警戒を目的としたモニタリングなどにも役立つ。

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