【特殊報】メボウキ(バジル)にべと病 府内で初めて確認 京都府2022年10月19日
京都府病害虫防除所は、メボウキ(バジル)にべと病の被害を府内で初めて確認。これを受けて、10月19日に病害虫発生予察特殊報第2号を発令した。
罹病株・葉表の褐変(写真提供:京都府病害虫防除所)
9月に、京都市内の露地栽培のバジルで、葉の褐変、葉枯れ症状が発生し、葉裏に黒褐色から灰色の菌叢が認められた。同防除所は、採取した株を農林水産省神戸植物防疫所に同定依頼したところ、メボウキ(バジル)べと病と同定された。
同病は、国内では2014年以降、茨城県、千葉県、静岡県、兵庫県、神奈川県、大分県、沖縄県、愛知県、栃木県、和歌山県等で発生が確認されており、京都府内での確認
は初めて。
病徴は、はじめに葉が黄化症状を示し、裏面に灰白色で霜状の菌叢を生じる。進展すると葉裏全体が黒から灰褐色の菌叢で覆われ、葉の褐変が発生して容易に落葉し始め、やがて枯死する。
分生子と分生子柄(写真提供:京都府病害虫防除所)
罹病葉を顕微鏡で観察すると、5~7回分枝した分生子柄と亜球形の分生子が観察される。発病株および残さが伝染源で、分生子により空気感染する。なお、海外では種子伝染するとの報告がある。
宿主はシソ科に限られるとされ、メボウキ属の複数種、コリウス属及びカワミドリ属の一種とされている。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇発病株や残さは伝染源となるため、ほ場外に持ち出し、適正に処分する。
〇多湿条件で発病が助長されるため、密植を避け、通風・排水・採光を良くし、施設では換気を行い湿度が高すぎないようにする。
〇同病に登録のある薬剤を用いて、葉全体に十分薬液が付着するように散布する。
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