超音波でヤガ類の飛来を防止 コウモリから逃げる習性ヒントに手法確立 農研機構2022年10月27日
農研機構は、株式会社メムス・コア、京都府農林水産技術センターと共同で、蛾類の嫌がる超音波を用いた害虫防除法を確立した。多くの蛾類が、天敵のコウモリに食べられないよう、コウモリの発する超音波から逃げ出す行動習性を利用したもので、超音波をほ場周囲に広く照射することで、ヤガ類が産卵のために農作物に飛来することを未然に防ぐ。農作物を食害するヤガ類の幼虫に対して施用する殺虫剤の散布回数を大幅に削減できる。
図1:ハスモンヨトウの耳(鼓膜器官)の位置。
後ろ翅の付け根付近(黒丸部)に左右一対の鼓膜を持つ。左上の画像は鼓膜の拡大図
農業害虫のヤガ類は、幼虫が農作物を食害することでその商品価値を著しく低下させる。ヤガ類の成虫は夜間に飛び回るが、翅(はね)の付け根に音を感じ取る「耳」(図1)を持っており、天敵であるコウモリがエサを見つけるために発する超音波を聞くと、コウモリに食べられないように逃げ出すなどの行動を示す。
そこで、農研機構とメムス・コア、京都府農林水産技術センターは、耳を持つヤガ類(ハスモンヨトウ、シロイチモジヨトウ、ツマジロクサヨトウが共通して嫌い、かつ聴覚的に慣れにくい超音波の音響パラメータを、行動試験と聴覚神経の応答
パターンから明らかにした。
さらに、この超音波を水平方向360度に大きな音で照射可能な装置を開発し、イチゴの栽培施設とネギの露地ほ場で、これらヤガ類の飛来数と産卵数を減らすことに成功。その結果、幼虫による食害も減らすことができ、殺虫剤の散布回数を少なくすることを可能にした。
図2:開発した超音波発信装置
メムス・コアの提供する超音波発信装置(図2A・B)を導入することで、殺虫剤のみに依存せずにヤガ類による農業被害を抑えることができる。
有効成分が同一系統の殺虫剤を連用すると、蛾類害虫が殺虫剤に対する抵抗性を発達させることが世界的な問題だが、同技術を用いることで、この問題を回避できる。また、自然界における捕食者との相互作用を利用した行動制御技術であるため、周囲の動植物への悪影響も心配ない。
重要な記事
最新の記事
-
米国の関税措置 見直し粘り強く要求 江藤農相2025年4月4日
-
JA共済アプリ「かぞく共有」機能導入に伴い「JA共済ID規約」を改定 JA共済連2025年4月4日
-
真っ白で粘り強く 海外でも人気の「十勝川西長いも」 JA帯広かわにし2025年4月4日
-
3年連続「特A」に輝く 伊賀産コシヒカリをパックご飯に JAいがふるさと2025年4月4日
-
自慢の柑橘 なつみ、ひめのつき、ブラッドオレンジを100%ジュースに JAえひめ南2025年4月4日
-
大企業と新規事業で社会課題を解決する共創プラットフォーム「AGRIST LABs」創設2025年4月4日
-
【人事異動】兼松(5月12日付)2025年4月4日
-
鈴茂器工「エフピコフェア2025」出展2025年4月4日
-
全国労働金庫協会(ろうきん)イメージモデルに森川葵さんを起用2025年4月4日
-
世界最大級の食品製造総合展「FOOMAJAPAN2025」6月10日から開催2025年4月4日
-
GWは家族で「おしごと体験」稲城の物流・IT専用施設で開催 パルシステム2025年4月4日
-
「農業×酒蔵」白鶴酒造と共同プロジェクト 発酵由来のCO2を活用し、植物を育てる"循環型"の取り組み スパイスキューブ2025年4月4日
-
令和6年度「貿易プラットフォーム活用による貿易手続デジタル化推進事業費補助金」に採択 ヤマタネ2025年4月4日
-
農業分野カーボンクレジット創出の促進へ Jizokuと連携 唐沢農機サービス2025年4月4日
-
植物由来殺菌剤「プロブラッド液剤」取り扱いを発表 ナガセサンバイオ2025年4月4日
-
最新の納豆工場ミュージアム「タカノフーズなっとく!ファクトリー」誕生2025年4月4日
-
宮城県亘理町の隠れた特産品で新感覚スイーツ「春菊ティラミス」開発2025年4月4日
-
輝翠 総額1.37億円のデットファイナンス実施 オフロード型自律作業車「Adam」商用展開を加速2025年4月4日
-
サンリオキャラクター大賞 人気コラボジュース販売 果汁工房果琳2025年4月4日
-
コメリドットコム開設25周年記念数量限定・ネット限定の大特価セール開催2025年4月4日