日本最大級のアクアポニックス農場 岐阜県にオープン スーパーアプリ2022年12月13日
PC・スマートフォン向けゲーム制作会社のスーパーアプリ(愛知県名古屋市)は、アクアポニックスとして日本最大級の施設となる「マナの菜園」を岐阜県加茂郡八百津町に建設。12月13日に稼働を開始した。
12日に稼働開始したアクアポニックス農場「マナの菜園」
「マナの菜園」は、水耕栽培と水産養殖を組み合わせた農法"アクアポニックス"で、野菜と魚を一緒に育てる施設。エサを食べた魚のフンがバクテリアが分解して作った栄養素で植物が成長し、浄化された水が魚の水槽に戻る仕組みで、残餌や排泄物の混じった排水がないため環境負荷が低く、生きた魚がいるため農薬や化学肥料も使えない。「土壌の代わりに水で育てる有機栽培」といえる、エコでサステナブルな循環型農法として注目されている。
同施設の面積は2800平方メートルあり、12月時点で国内最大級のアクアポニックス施設となる(同社調べ)。日本でアクアポニックスの先駆者である株式会社アクポニの協力で、リーフレタスやロメインレタスなどの葉物野菜生産と、ティラピア(イズミダイ)やチョウザメ養殖から開始する。
フィッシュプールと栽培ベッドの間で水が循環
同社は2020年から、小規模なビニールハウスを建設。アクアポニックスでの試験栽培を始め、PC・スマートフォン向けゲーム開発で培った技術を活かし、環境モニタリングや制御が可能なIoTサービス「マナシステム」を完成した。同システムは、アクアポニックスのような循環型農業で必要とされる水陸の複合データを、一元的に管理できる。取れるデータは、農業関係では室温、湿度、照度、二酸化炭素濃度、電気伝導率(EC)など。また、水産関係では、水温、pH、総溶解固形物(TDS)、溶存酸素量(DO)などを取得できる。
さらに、取得したデータは、スマートフォンやPC、タブレットなどで、遠隔地からリアルタイムに状況を把握でき、内蔵カメラより現地の状況を動画で確認できる。環境制御も備えており、換気ファンや遮光カーテンの自動開閉、自動給水などが可能。同システムは、すでに国内複数のアクアポニックス施設へ導入されている。
アクアポニックスは、栽培ベッドや水槽、循環ポンプなどの設備を必要とし、初期コストがかさむが、マナの菜園では、築40年の中古農業用ハウスを自社リソースで再生。低コストなアクアポニックス施設を実現した。今後、同施設で生産された野菜は、産直ECサイト「食べチョク」などで販売を予定している。
アクアポニックス向けIoT「マナシステム」
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