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「コメ増収」が農家の栄養改善に有効 アフリカの栄養問題解決に期待 国際農研2023年1月13日

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国際農研は、東京大学大学院農学生命科学研究科とマダガスカル国立栄養局と共同で、深刻な栄養問題を抱えるマダガスカルの農村地域を対象に、主食である水稲の収量増加が農家の栄養改善に有効であることを、計量経済学の手法によって明らかにした。

生産・消費などのモニタリング状況生産・消費などのモニタリング状況

同研究による分析では、水稲収量が増えるとコメの自家消費量だけではなく、コメを販売した現金収入で栄養価の高い食品(野菜、果物、肉・魚)の購入量も増加することがわかった。これらの購入行動を通じた消費する食品の多様化により、エネルギー供給量だけでなく、ビタミンA、亜鉛、鉄分などの微量栄養素の供給量も増え、量と質の両面で栄養改善に貢献することが示唆された。

これまで、サブサハラ・アフリカの農村地域において、主食作物の生産性の向上が農家の栄養供給に及ぼす影響を評価した事例は限られていた。この研究は、水稲の生産性向上に関する技術的介入によって、消費や市場を通じた購買行動の多様化が生じ、貧困農家の栄養改善につながることを見出したもの。SDGsの目標2「飢餓をゼロに」への貢献が期待される。

同研究の成果は1月11日、国際科学専門誌『FoodSecurity』電子版に掲載された。

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