アクチン繊維が花粉管の誘引を制御 助細胞による誘引ペプチド分泌のメカニズムを解明 横浜市立大2023年1月13日
横浜市立大学、 名古屋大学、ケンタッキー大学、東京大学の共同研究グループは、顕微鏡観察によって助細胞の繊形装置の形態と細胞骨格の配向を明らかにした。
横浜市立大学 木原生物学研究所の須崎大地特任助教、泉理恵さん(当時大学院生)、丸山大輔准教授らと、名古屋大学の大井崇生助教、武内秀憲特任助教、ケンタッキー大学の河島友和准教授、東京大学の東山哲也教授らの共同研究グループは、モデル植物のシロイヌナズナを用いて、胚珠内にある助細胞(メス)のアクチン繊維が、花粉管(オス)を導くための花粉管誘引ペプチドの分泌を制御することを明らかにした(図1)。
図1:助細胞のアクチン繊維による花粉管誘引ペプチド分泌の制御
雌しべの中の胚珠には、雌雄の相互作用に重要な花粉管誘引ペプチドを分泌する2つの助細胞がある。助細胞は繊形装置とよばれる細胞膜と細胞壁が複雑に陥入した特殊な構造から花粉管を誘引する小さなタンパク質(ペプチド)を分泌するが、その分泌の仕組みは明らかになっていなかった。
同研究では遺伝学的、薬理学的手法によって、助細胞のアクチン繊維が誘引ペプチドの極性分泌を担っていることを解明。さらに、花粉管の放出で一時的に消失したアクチン繊維が、経時的に回復することを発見した。これは受精失敗時に残った助細胞が誘引を再開するために働くと考えられる。
同研究成果は2022年12月23日、米国の科学雑誌『The Plant Cell』オンラインアドバンス版に掲載された。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日