国産トリュフ「ホンセイヨウショウロ」人工的発生に成功 森林総合研究所2023年2月9日
森林研究・整備機構森林総合研究所は、国産のトリュフであるホンセイヨウショウロを人工的に発生させることに成功。国内で初めてのトリュフの人工的発生となる。
ホンセイヨウショウロを共生させた苗木を植栽した後に発生した子実体。
京都府内試験地で発生(左)と茨城県内試験地で発生
同研究所では、平成27年度から国産トリュフの栽培化をめざし研究に取り組んできた。その中で、ホンセイヨウショウロ菌を人工的に共生させたコナラ苗木を国内の試験地に植栽したところ、2022年11月にその子実体の発生を確認した。
トリュフは生きた樹木の根に共生して増殖する菌根菌と呼ばれる菌類に属し、人工的に子実体を発生させるには、樹木との共生関係を明らかにして、それを再現することが重要となる。海外では樹木の根にトリュフ菌を共生させた苗木を植栽することでトリュフが栽培されている。
そこで、同研究グループは、国内のトリュフの自然発生地で調査を進め、トリュフの生育に適した樹種や土壌環境を解明することで生育条件を再現し、国産種のトリュフを発生させることをめざした。
菌根菌の増殖様式
食材として有望な国産白トリュフであるホンセイヨウショウロを共生させたコナラ苗木を、国内各地の4つの試験地に植えて栽培管理を行なった結果、茨城県内の試験地(平成29年10月植栽)と京都府内の試験地(令和元年4月植栽)で、2022年11月に、それぞれ8個および14個の子実体発生を確認した。
国産の白トリュフであるホンセイヨウショウロは、大きさは10センチ以上にもなる場合もある。欧米の白トリュフ同様の香りがすることから、新たな食材としての価値が期待される。現在、4か所の試験地のうち2か所で子実体の発生を確認しており、今後はこれらの栽培環境を比較してトリュフの安定的な発生に適した栽培条件を明らかにする。また、栽培から収穫に至までの作業工程を検討して実用化に向けた研究開発を進める。
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