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CO2排出量実質ゼロの農業用ハウスへ 島根と三重で取り組み開始 イオン2023年4月27日

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イオン直営農場の運営と農産物を委託生産するイオンアグリ創造は、同社が運営するイオン島根安来農場とイオン三重いなべ農場のイチゴの農業用ハウスで、CO2の排出量を実質ゼロ化する取り組みを開始。9月から新設ハウスの基礎工事を始め、2024年9月の稼働を目指す。新設ハウスでは、先行してCO2排出量の実質ゼロ化に取り組み、将来的には既存ハウスにも取り組みを拡大する。

CO2排出量実質ゼロの農業用ハウスへ 島根と三重で取り組み開始 イオン

新設ハウスでは、耐候性ハウスに循環扇やWEBによる環境モニタリングなどの工夫を施し、ハウス内の採光性と温度ムラを改善。寒冷地でも効率的に熱を集めて生産活動に利用できる施設園芸用ヒートポンプを暖房機に使用する。また、日射比例式給液装置を用いて灌水施肥の最適化を図ることで、より低コストで生産性の高い栽培体系を構築し、省エネと採算性の両立を目指す。

なお、空気熱源のヒートポンプのみを用いた暖房は、外気温が低すぎるとエネルギーの利用効率が悪くなるため、補助的に重油を用いた暖房機を使うが、暖房機から発生するCO2を排煙から回収して貯留する「炭酸ガス貯留システム」を設置し、貯留したCO2をイチゴの株元に局所施用して光合成を促進する。

これら技術の組み合わせを最適化することで、従来の60%のCO2が削減できる計算で、残りの40%削減のため、ヒートポンプの熱交換効率の向上や、太陽光発電などによるエネルギーの自給自足の取り組みを平行して進める。

同社は、イオン島根安来農場に約65アール、イオン三重いなべ農場に約45アールの合わせて約1.1ヘクタールのハウスを新設予定。将来的には、両農場で年間約100トンのイチゴを生産を見込んでおり、東海、近畿、中四国エリアのイオンのグループ店舗への供給を予定している。

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