【注意報】ムギ類に赤かび病 県内全域でやや多発のおそれ 愛知県2023年5月8日
愛知県農業総合試験場環境基盤研究部病害虫防除室は、ムギ類に赤かび病が県内全域でやや多発のおそれがあるとして、4月28日に令和5年度病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
4月24日から27日に実施した発生状況調査(県内コムギほ場11地点52ほ場)において、複数の地点で赤かび病発病穂を確認した。例年と比較して初発が早い。
名古屋地方気象台4月27日に発表した1か月予報によると、向こう1か月の気温は高く、降水量は平年並か多い見込み。ムギ類赤かび病の感染に好適な気象条件となる可能性が高い。
前年5月下旬に県内10地点、20ほ場で実施した巡回調査において、ムギ類赤かび病の発病穂率は7.48%(平年0.74%、前々年3.45%)と過去10年間と比較して最も高かったため、一次伝染源となる越年した病原菌の量が多いと考えられる。感染に好適な気象条件だった日とコムギが感染しやすい生育ステージが重なっていることから、前年同様に今年も感染リスクは高いと考えられる。
同防除室では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇開花期防除から7~10日後の2回目の防除を実施していない場合は、参考に薬剤散布を行う。なお、コムギでうどんこ病が上位葉に進展する恐れがある場合は、赤かび病とうどんこ病の両方に適用のある薬剤を選択する。
〇今後、降雨が続き気温が高く推移する場合は、ほ場における同病の発生状況を確認し、必要に応じて追加防除を行う。
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