1年育成フェザー苗でリンゴの高密植栽培 開発成果を紹介 生研支援センター2023年6月8日
農林水産業や食品産業における新産業の創出や技術革新を目指す研究に資金を提供する生研支援センターは、リンゴの高密植栽培に必要なフェザー苗の育成期間を2年から1年に短縮した成果を紹介している。
1年育成フェザー苗の育成場(提供:長野県果樹試験場)
リンゴの栽培では、未収益期間を短縮し、目標収量に到達する成園化を短期間で実現するため、フェザー苗と呼ばれる定植後、早期に結実する苗木を高密植する方法が導入されている。
フェザー苗は、植物成長調整剤を散布することで新梢の腋芽(葉の付け根の芽)からも新梢(フェザー)を発生させた苗。フェザーは定植後に実をつける枝(側枝)となるため、フェザー苗は早期結実を期待できるが、育成には2年を要していた。そこで、長野県果樹試験場は、フェザー苗の大量安定供給を実現するため、従来の半分の期間で育成できる「1年育成フェザー苗」の実用化に取り組んだ。
1年育成(左)と2年育成(右)のフェザー苗(提供:長野県果樹試験場)
「1年育成フェザー苗」自体は海外で開発されたものだが、同試験場は約10年前から、1年育成フェザー苗と2年育成フェザー苗の生育や果実の品質などを比べる試験を実施。1年育成フェザー苗を用いても、収量や果実品質は2年育成フェザー苗と同等であることを明らかにした。
リンゴ栽培農家が1年育成フェザー苗を導入しやすい条件整備に努めてきた結果、いまでは長野県内で供給されるフェザー苗の大半が1年育成フェザー苗になるまでに普及。雪の少ない他産地にも適用が可能となる。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(127)-改正食料・農業・農村基本法(13)-2025年2月1日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(44)【防除学習帖】第283回2025年2月1日
-
農薬の正しい使い方(17)【今さら聞けない営農情報】第283回2025年2月1日
-
2024年の農業就業者は180万人 前年比7万人減 総務省・労働力調査2025年1月31日
-
備蓄米の買い戻し条件付き売り渡しを諮問 農水省が食糧部会に2025年1月31日
-
殺処分対象911万羽 鳥インフルエンザ 国内48例目 愛知県で確認2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(1) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(2) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
【世界の食料・協同組合は今】EU環境戦略の後退と戦略的対話 農中総研・平澤明彦氏2025年1月31日
-
【クローズアップ 畜産・酪農対策】生乳需給参加が事業要件 「欠陥」改正畜安法是正へ農水省方針2025年1月31日
-
(420)「いまトラ」をどう見るか【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月31日
-
GI取得「かづの牛」など農産物・加工品6産品 農水省2025年1月31日
-
いちご観光農園「熊本あしきた いちごの森」オープン 「ゆうべに」「恋みのり」食べ放題 JAあしきた2025年1月31日
-
シャキッと甘く 高級かんきつ「甘平」出荷始まる JAえひめ中央2025年1月31日
-
全国の魅力的な農畜産物・加工品が勢ぞろい JA全農が商談会2025年1月31日
-
岩手県から至高の牛肉を「いわて牛・いわちくフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「国産米粉メニューフェア」銀座みのりカフェ・みのる食堂で開催 JA全農2025年1月31日
-
「はこだて和牛」など味わえる「JA新はこだてフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「ニッポンの食」で応援 全日本卓球選手権大会(ダブルスの部)に特別協賛 JA全農2025年1月31日
-
蔵出しミカンの出荷始まる 食味良く大玉傾向 JAふくおか八女2025年1月31日