【注意報】水稲にイネいもち病 県内で多発のおそれ 高知県2023年6月27日
高知県病害虫防除所は、水稲(早期稲・普通期稲)にイネいもち病(葉いもち、穂いもち)の発生を県東部で確認。これを受けて、6月27日に令和5年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。
図1:進行型病斑(写真提供:高知県病害虫防除所)
6月中下旬の巡回調査では、県東部で葉いもちの発生が多く、早期稲では平年の1.7倍、普通期稲では19.7倍となっている。進行型病斑(図1)が見られるほ場も多く、普通期稲ではずり込み症状(図2)も確認されている。
高知県版BLASTAM(アメダスデータを用いた葉いもち感染予測システム)の判定結果では、感染好適日は5月19日から見られ始め、その後も主に県東部から中央部にかけて頻発。さらに6月中旬には全域で好適条件日が確認されている。
高松地方気象台が6月22日に発表した四国地方の向こう1か月の気象予報では、曇りや雨の日が多いと予想されているため、既発ほ場を中心に病勢が進展する可能性が高い。
図2:ずり込み症状(写真提供:高知県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇葉いもちの発生が多い場合は、直ちに薬剤防除を実施する。なお、出穂期に葉いもちの進行型病斑が見られるほ場では、穂いもちに移行する可能性が高いので注意する。また、補植用の置き苗は同病の発生源となるため速やかに処分する。
〇穂いもちの防除適期は出穂直前および穂揃期で、薬剤の使用時期(収穫前日数)に注意して薬剤を選定する。
〇高知県病害虫防除指針に従って防除を実施する。追加防除は必要に応じて実施を。なお、薬剤防除を行う場合は、周辺作物への薬剤の飛散に十分に気を付ける。
〇QoI剤(ストロビルリン系殺菌剤)耐性いもち病の発生を防ぐため、これらの剤の使用は作期を通じて1回とする。
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