【注意報】ばれいしょに疫病が早発のおそれ 北海道2023年6月29日
北海道病害虫防除所は、ばれいしょに疫病が全道で早期に発生するおそれがあるとして、6月26日に令和5年度病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
ばれいしょの疫病初発時期予測システム「FLABS」では算出した感染好適指数の累積値が21 に達した日を基準として、疫病の初発時期を予測する。今年は6月21日時点で、25地点中19地点が基準日(危険期到達日)に達しており、このうち6地点では2002年以降最も早く基準日に達した。また、上川、後志、十勝およびオホーツク地方では直近10年間の平均と比べ10日以上早く基準日に到達した地点が認められている。
疫病菌の活動には湿度と温度が重要で18~20℃が最適温度。6月18日までの実況では北海道地方の降水量は平年比131%で、札幌管区気象台が6月19日に発表した早期天候情報では、6月25日頃から5日間平均気温平年差が+2.4℃以上と予報。多くの地域で疫病菌の活動に好適な温度帯になると予想される。
今年のばれいしょの生育は平年よりやや早く進んでいる。特に同病は、初発後急激に病勢が進展し、発病後の防除開始では十分な効果を得ることが難しいため、天候の変化に注意するとともにほ場観察に努め、薬剤の散布開始が遅れないようにする必要がある。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇疫病の初発後は急激に病勢が進展することがある。ほ場をよく観察し、薬剤の散布開始が遅れないように注意する。さらに、降雨によって防除適期を失しないよう気象情報にも注意し、防除ガイドに準拠して薬剤散布を行う。
〇メタラキシル剤には全道で広く耐性菌が認められているため、薬剤の選択には注意する。
〇ダブルインターバル(14日間隔)散布を行う場合は、初発前から散布を開始し、薬剤は14日間隔での指導参考薬剤を用いる。
〇防除ガイドおよびFLABSでの計算結果は北海道病害虫防除所のホームページを参照。
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