「AIの目」でイネの収穫量 誰でも簡単・迅速に推定可能に 岡山大学など研究グループ2023年8月3日
岡山大学、京都大学、東京農工大学、国際農林水産業研究センター、岐阜大学、東北大学の研究グループは、野外で生育するイネの収穫期の画像を撮影するだけで、高い精度で面積あたり収穫量(収量)を推定する技術を開発。スマートフォンでイネを撮影すれば、AIを用いた画像解析により、イネの収穫量を簡便に推定可能となる。多収品種の開発や、農家圃場の生育診断が一挙に加速すると期待される。
イネは、日本だけでなく、世界的にみても人口の約半数が主食としている重要な作物。同研究グループは、国際的な研究ネットワークを通じて国内外から大量のイネ画像と収穫量のデータを収集し、AIに学習させた。
これにより、野外で生育するイネの収穫期の画像を撮影するだけで、高い精度で面積あたり収穫量(収量)を推定する技術を開発した。
この技術は幅広い品種や環境条件において適用可能なだけでなく、市販のデジタルカメラやスマートフォンのみで、誰でも簡単にイネ収量の推定が可能になる点が最大の特徴で、イネの収穫量を見極める"AIの目"を実現したと言える。
同技術は、これまで時間と労力をかける必要のあったイネの収量調査を大幅に省力化・迅速化することで、育種現場における多収品種の選抜に貢献すると考えられる。
また農家圃場、特に開発途上地域など、これまで調査困難だった地域のイネ生産量の把握や、最適な栽培法選択や政策立案など、多方面にわたって活用されることが期待される。
同研究成果は、国際誌『Plant Phenomics』に6月29日付けでオンライン公開。また、7月28日付けで出版された。
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