【注意報】果樹にクサギカメムシ 県下全域で多発のおそれ 山形県2023年8月22日
山形県病害虫防除所は、りんご、もも、なし、かき等に果樹カメムシ類(クサギカメムシ)が多発のおそれがあるとして、8月17日に令和5年度病害虫発生予察注意報第3号を発令した。
クサギカメムシ成虫(左)、クサギカメムシ卵塊とふ化幼虫(写真提供:山形県病害虫防除所)
予察灯におけるクサギカメムシの8月3半旬までの総誘殺数は、県予察圃場(寒河江市)が114頭(平年:22.9頭)、農業総合研究センター(山形市)では68頭(平年:23.7頭)と多く、8月に入ってから誘殺数が急増している。
西洋なしの被害果(写真提供:山形県病害虫防除所)
8月前半の巡回調査(8月7~9日)の結果、西洋なしの被害果が見られ、ぶどうや日本なしの葉上で卵塊やふ化幼虫が確認されている。
また、向こう1か月の天候は、気温が高いと予報されており、果樹カメムシ類の活動が活発となり果実への加害が増加すると予想される。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇気温や湿度の高い日に果樹カメムシ類の園内への飛来や吸汁加害が多くなる傾向がある。園内をこまめに見回り、樹上の寄生や被害果の発生に注意する。
〇園内で成幼虫の寄生や卵塊、被害果が確認される場合は、速やかに捕殺や薬剤散布を行う。また、加害は収穫期まで長期間にわたるため、園内の見回りを継続する。
〇台風の通過後に、園内に多飛来する場合があるので注意する。
〇薬剤の選定に当たっては、「山形県病害虫防除基準」を参照し、果樹カメムシ類に効果のある剤で防除を実施する。なお、薬剤抵抗性出現を防止するため、同一系統の薬剤の連用を避ける。
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