【注意報】全道の小豆にマメノメイガ 莢被害の拡大に注意 北海道2023年8月28日
北海道病害虫防除所は、全道の小豆にマメノメイガが多発のおそれがあるとして、8月25日に令和5年度病害虫発生予察注意報第6号を発令した。
北海道病害虫防除所によると、8月上旬から長沼町、芽室町、訓子府町の農業試験場内小豆ほ場において、ノメイガ類による莢や花の食害が多く確認された。幼虫の形態的特徴からマメノメイガ幼虫による被害が主体であることが分かった。また、8月中旬以降は、全道各地の生産ほ場で広く本種の発生が確認されている。
マメノメイガは、小豆・菜豆の害虫として知られ、8月から9月にかけて幼虫による被害が継続。成虫は莢の基部や柄に産卵し、ふ化後の幼虫は莢内部に食入し子実を加害するほか、成長点や茎や葉柄にも潜入する。同種による被害は食入口から褐色の虫糞を多量に排出する。
被害様態は小豆を加害するアズキノメイガに類似するが、マメノメイガは飛来性であることから、例年アズキノメイガの発生が少ない地域でも突発的に発生する恐れがある。また、この後も世代を繰り返す可能性があるため、被害拡大に注意が必要。
札幌管区気象台が8月22日付けで発表した3か月予報によると、向こう1か月の気温は高くなると予報。未だ被害を認めていない地域でも、今後、成虫による産卵や幼虫による加害が活発化することも危惧される。同防除所は、ほ場観察につとめ、同種による被害を認めた場合には、速やかにノメイガ類に登録のある農薬を用いて茎葉散布による防除を実施しするよう呼びかけている。
◎注意報発令の根拠
(1)8月23日現在、長沼町、芽室町、訓子府町の試験場内小豆ほ場において、被害が発生している。訓子府町の無防除の予察ほにおける被害莢率は22.9%。
(2)8月23日現在、全道各地の生産ほ場においても発生が確認されている。
(3)8月22日付札幌管区気象台発表の3か月予報によると、向こう1か月の気温は平年より高くなると予報されている。
(4)休眠性がないと考えられており、今後さらに世代を経過する可能性がある。また、幼虫は移動しながら複数莢を食害すると考えられる。このため、現在被害がない莢や若い莢において、この後、新たに産卵や食害が増加する恐れがある。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇同種については、北海道内での試験事例がないため防除時期及び有効薬剤の知見はないが、小豆のノメイガ類に適用がある農薬(表1)を用いて防除することができる。ほ場観察につとめ、被害を認めた場合は、速やかに茎葉散布による防除を実施する。
重要な記事
最新の記事
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(1)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(2)2025年9月18日
-
【座談会・どうするJAの担い手づくり】JA鳥取中央会・栗原隆政会長、JAみえきた・生川秀治組合長(3)2025年9月18日
-
【JA全農の若い力】家畜衛生研究所(3)病気や環境幅広く クリニック西日本分室 小川哲郎さん2025年9月18日
-
【全中・経営ビジョンセミナー】伝統産業「熊野筆」と広島県信用組合に学ぶ 協同組織と地域金融機関の連携2025年9月18日
-
【石破首相退陣に思う】米増産は評価 国のテコ入れで農業守れ 参政党代表 神谷宗幣参議院議員2025年9月18日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】協同組合は生産者と消費者と国民全体を守る~農協人は原点に立ち返って踏ん張ろう2025年9月18日
-
「ひとめぼれ」3万1000円に 全農みやぎが追加払い オファーに応え集荷するため2025年9月18日
-
アケビの皮・間引き野菜・オカヒジキ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第356回2025年9月18日
-
石川佳純の卓球教室「47都道府県サンクスツアー」三重県で開催 JA全農2025年9月18日
-
秋の交通安全キャンペーンを開始 FANTASTICS 八木勇征さん主演の新CM放映 特設サイトも公開 JA共済連2025年9月18日
-
西郷倉庫で25年産米入庫始まる JA鶴岡2025年9月18日
-
「いざ土づくり!美味しい富山を届けよう!」秋の土づくり運動を推進 富山県JAグループ2025年9月18日
-
日本初・民間主導の再突入衛星「あおば」打ち上げ事業を支援 JA三井リース2025年9月18日
-
ドトールコーヒー監修アイスバー「ドトール キャラメルカフェラテ」新発売 協同乳業2025年9月18日
-
「らくのうプチマルシェ」28日に新宿で開催 全酪連2025年9月18日
-
埼玉県「スマート農業技術実演・展示会」参加者を募集2025年9月18日
-
「AGRI WEEK in F VILLAGE 2025」に協賛 食と農業を学ぶ秋の祭典 クボタ2025年9月18日
-
農家向け生成AI活用支援サービス「農業AI顧問」提供開始 農情人2025年9月18日
-
段ボール、堆肥、苗で不耕起栽培「ノーディグ菜園」を普及 日本ノーディグ協会2025年9月18日