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【特殊報】ウメ、オウトウに「モモヒメヨコバイ」県内で初めて確認 長崎県2023年9月8日

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長崎県病害虫防除所は、ウメ、オウトウにモモヒメヨコバイの発生を県内で初めて確認。これを受けて、9月8日に令和5年度病害虫発生予察特殊報第1号を発令した。

葉ウメの白化症状(全面)・モモヒメヨコバイ成虫(写真提供:長崎県病害虫防除所)葉ウメの白化症状(全面)・モモヒメヨコバイ成虫(写真提供:長崎県病害虫防除所)

長崎県病害虫防除所によると、8月に佐世保市の露地栽培小規模園において、ウメに葉の白化症状が認められ、ヨコバイ類の寄生を確認。また、同一圃場内のオウトウ上でも同様の寄生が確認された。被害様相と当該虫の外観が他都府県で発生が認められているモモヒメヨコバイと類似していたことから、採集した成虫の同定を門司植物防疫所福岡支所伊万里出張所へ依頼したところ、モモヒメヨコバイと同定された。

モモヒメヨコバイは、沖縄県での分布が確認されていたが、2019年に和歌山県で確認されて以降、計21都府県で確認。九州では沖縄県、大分県、佐賀県、福岡県、熊本県で発生が確認されている。同種は、国内ではウメ、モモ、スモモ、アンズ、オウトウ、ハナウメ、ハナモモ等のバラ科果樹を加害することが報告されている。

頭頂部の黒点①・②(正面)(写真提供:長崎県県病害虫防除所)頭頂部の黒点①・②(正面)(写真提供:長崎県県病害虫防除所)

成虫の体長は3~3.5ミリで成虫の体色は黄緑色、複眼は黒く、頭頂部中央に特徴的な黒点がある。若齢幼虫は薄い黄色で、終齢幼虫になるにつれ成虫と同じ黄緑色になる。

成虫と幼虫が葉面に寄生し、吸汁することで葉色が徐々に薄くなり、葉全体が吸汁されると白化する。なお、被害が見られる葉の裏側には幼虫の脱皮殻が付着していることが多い。被害が著しいと早期落葉することがある。

同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。

〇うめまたは小粒核果類ではモモヒメヨコバイに登録のある薬剤を使用する。なお、薬剤使用の際は、ラベルの記載事項をよく確認し、使用基準を遵守する。

〇耕種的防除として同種の発生・被害の早期発見に努め、確認された場合は速やかに寄生葉ごと除去し、圃場外へ持ち出し埋却するなどして適切に処分する。

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