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【注意報】野菜類・花き類・豆類にハスモンヨトウ・シロイチモジヨトウ 県内全域で多発のおそれ 兵庫県2023年10月13日

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兵庫県病害虫防除所は、野菜類・花き類・豆類にハスモンヨトウとシロイチモジヨトウが県内全域で多発のおそれがあるとして、10月13日に令和5年度病害虫発生予察注意報第1号を発令した。

ハスモンヨトウ白変葉、ハスモンヨトウ若齢幼虫、卵塊(以下、写真提供:兵庫県病害虫防除所)ハスモンヨトウ白変葉、ハスモンヨトウ若齢幼虫、卵塊(以下、写真提供:兵庫県病害虫防除所)

兵庫県病害虫防除所によると、ハスモンヨトウおよびシロイチモジヨトウのフェロモントラップでの成虫の誘殺数が9月以降平年より多く推移しており、ほ場でも幼虫の発生が広く確認されている。

大阪管区気象台が10 月5日に発表した近畿地方の1か月予報によると、近畿地方の向こう1か月の気温は平年並~高い状態で推移すると予想されている。これまでに成虫の活動が活発な状態であったことと、今後しばらくこの状態が続くと考えられ、幼虫が多発し野菜類を中心に被害が多くなるおそれがある。

ハスモンヨトウによるキャベツ被害葉(写真提供:兵庫県病害虫防除所)ハスモンヨトウによるキャベツ被害葉

◎ハスモンヨトウの発生状況
①加西市に設置しているフェロモントラップにおいて、9月中旬以降、成虫の発生が平年を上回っている。
②9月下旬に加西市のダイズ予察圃場で実施した調査では、1アールあたりの白変葉(群棲する若齢幼虫による食害:写真1、2)が、白ダイズで4か所(平年0.8か所)、黒ダイズで4か所(平年0.7か所)と、平年より多い。
③ 神戸、播磨地域のキャベツ、ハクサイ、ダイコン、ブロッコリーほ場、淡路地域のキャベツ・レタスほ場において広く幼虫の発生を認めている。

シロイチモジヨトウによる被害葉(左:大豆、中:ネギ、右:カーネーション)シロイチモジヨトウによる被害葉(左:大豆、中:ネギ、右:カーネーション)

◎シロイチモジヨトウの発生状況
①加西市および南あわじ市に設置しているフェロモントラップにおいて、6月以降の成虫の発生が平年を上回り、幼虫の発生圃場率が高くなったことから、7月14日付けで「病害虫発生予察防除情報第4号」を発表し、注意喚起を行っている。
② 加西市に設置しているフェロモントラップにおいて、9月以降も成虫の発生は平年を上回る状態が続いている。
③ 神戸、播磨地域のキャベツ、ハクサイほ場、淡路地域のキャベツ、レタスほ場において幼虫の発生を広く認めている。

同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。

〇両種とも加害作物は、キャベツ、ハクサイ等の野菜類から、カーネーション、 キク等の花き類、ダイズ、アズキ等の豆類と広範囲におよぶ。

〇卵は鱗毛で覆われた卵塊で産み付けられ(写真3)、孵化直後の若齢幼虫は集団で加害する(写真2)。卵塊や分散する前の若齢幼虫の早期発見に努め、速やかに捕殺する。

〇成虫の産卵防止対策には防虫ネット(目合4mm以下)、黄色灯、性フェロモン剤(交信かく乱剤)の利用が有効。

〇中・老齢幼虫には殺虫剤の効果が低くなるため、薬剤防除は若齢幼虫期に行う。シロイチモジヨトウでは、一部のジアミド系薬剤の殺虫効果が低く、圃場間差もみられているので、使用にあたっては防除効果の確認に努める。

〇 防除薬剤については、兵庫県農薬情報システムを参考に選定し、農薬使用基準を遵守する。

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