【特殊報】トマトに「トマト黒点根腐病」県内で初めて確認 島根県2023年10月13日
島根県病害虫防除所は、トマトにトマト黒点根腐病の発生を県内で初めて確認。これを受けて、10月13日に令和5年度病害虫発生予察特殊報第2号を発令した。
図1:黄化・萎凋した罹病株、図2:根に形成された小黒点(以下、写真提供:島根県病害虫防除所)
島根県病害虫防除所によると、7月に県東部の施設栽培のトマトにおいて、下葉が黄化し、次第に全体が黄化・萎凋して枯死する症状(図1)が確認された。島根県農業技術センターで分離菌の形態的特徴および塩基配列を解析した結果、Colletotrichum coccodes(Wallroth)S.Hughesによるトマト黒点根腐病と判明。国内におけるトマト黒点根腐病は、千葉県、栃木県、茨城県、長崎県、愛知県、神奈川県などで発生が確認され、2021年には熊本県で特殊報が発表されている。
病徴としては、はじめに下葉が黄化し、やがて株全体の葉が黄化し、最後には枯死。根は褐変し、表皮及び細根は変色・腐敗し脱落する。根に直径0.1ミリ程度の小黒点(分生子層、図2)を生じる。同病害は、トマト褐色根腐病、根腐萎凋病などと混同しやすいが、根の表面の小黒点、小黒点上の剛毛(図3)から識別できる。
図3:小黒点上の剛毛(写真提供:島根県病害虫防除所)
伝染経路としては、罹病茎・根等の残渣によって土壌伝染する。罹病根上の小黒点(分生子層)から分生子が形成され、水を介して伝染する。トマト、ナス、トウガラシをはじめとしたナス科植物に感染報告がある。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇連作を避ける。
〇発生ほ場では、罹病残渣を抜き取り、ほ場外に持ち出して焼却もしくは埋没処理を行う。太陽熱土壌消毒を行う。
〇発生ほ場で使用した資材、農機具、長靴等は洗浄・消毒を行う。
〇疑わしい症状が発生している場合は、島根県病害虫防除所 農業技術センター資源環境研究部病虫科(電話)0853-22-6772)に連絡する。
重要な記事
最新の記事
-
【特殊報】ホウレンソウにクロテンコナカイガラムシ 県内で初めて確認 神奈川県2024年12月23日
-
【注意報】カンキツ類にミカンナガタマムシ 県内全域で多発 神奈川県2024年12月23日
-
24年産新米、手堅い売れ行き 中食・外食も好調 スーパーは売り場づくりに苦労も2024年12月23日
-
「両正条植え」、「アイガモロボ」 2024農業技術10大ニュース(トピック1~5) 農水省2024年12月23日
-
多収米でコメの安定生産・供給体制を 業務用米セミナー&交流会 農水省補助事業でグレイン・エス・ピー ①2024年12月23日
-
多収米でコメの安定生産・供給体制を 業務用米セミナー&交流会 農水省補助事業でグレイン・エス・ピー ②2024年12月23日
-
香港向け家きん由来製品 島根県、新潟県、香川県からの輸出再開 農水省2024年12月23日
-
農泊 食文化海外発信地域「SAVOR JAPAN」長野、山梨の2地域を認定 農水省2024年12月23日
-
鳥インフル 米アイダホ州、ネブラスカ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年12月23日
-
「JA全農チビリンピック2024」小学生カーリング日本一は「札幌CA」2024年12月23日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」栃木県で三ツ星いちご「スカイベリー」を収穫 JAタウン2024年12月23日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」大分県で「地獄めぐり」満喫 JAタウン2024年12月23日
-
「全農親子料理教室」横浜で開催 国産農畜産物で冬の料理作り JA全農2024年12月23日
-
「愛知のうずら」食べて応援「あいちゴコロ」で販売中 JAタウン2024年12月23日
-
Dow Jones Sustainability Asia Pacific Indexの構成銘柄7年連続で選定 日産化学2024年12月23日
-
「東北地域タマネギ栽培セミナー2025」1月に開催 農研機構2024年12月23日
-
NTTグループの開発した農業用国産ドローンの取り扱い開始 井関農機2024年12月23日
-
北海道立北の森づくり専門学院 令和7年度の生徒を募集2024年12月23日
-
店舗、宅配ともに前年超え 11月度供給高速報 日本生協連2024年12月23日
-
雪の少ない胆振で就農「いぶり農業フェア」開催 北海道2024年12月23日