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【特殊報】サツマイモに「タテスジヒメジンガサハムシ」関東で初めて確認 千葉県2023年10月24日

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千葉県農林総合研究センターは、サツマイモにタテスジヒメジンガサハムシの発生を県内で初めて確認。これを受けて、10月20日に令和5年度病害虫発生予察特殊報第5号を発令した。

写真1:成虫(体長4~5mm)(写真提供:千葉県農林総合研究センター)写真1:成虫(体長4~5mm)(以下、写真提供:千葉県農林総合研究センター)

千葉県農林総合研究センターによると、9月29日に県北東部のサツマイモほ場でタテスジヒメジンガサハムシと疑われるハムシ科成虫および幼虫が 確認され、10月10日に千葉県農林総合研究センターによりタテスジヒメジンガサハムシと同定された(写真1、2)。

写真2:幼虫(体長6.5mm)注)脱皮殻を尾のように付けているのが、同種幼虫の特徴写真2:幼虫(体長6.5mm)注)脱皮殻を尾のように付けているのが、同種幼虫の特徴

同種は南西諸島、中硫黄島、八丈島、大阪府、奈良県での発生が報告されており、島しょ部を除く関東地方での発生は初めて。

タテスジヒメジンガサハムシは狭食性で、サツマイモ、空心菜(ヨウサイ)、ハマヒルガオ等の葉の食害が報告されている。同種は年に数回発生するとされているが、日本での世代数は不明である。中国南部では年に5~6世代発生すると考えられている。

タテスジヒメジンガサハムシの成虫は体長4~5ミリ、背面は緑から薄緑色がかった透明で、中央部が金緑色地に黒色もしくは褐色のU字型の紋が入った"陣笠状"の殻で覆われている(写真1)。終齢幼虫は体長6.5ミリで脱皮殻を尾部末端の2本の長いトゲに付けていくのでトゲのある尾を持ったように見える(写真2)。

写真3:幼虫によるサツマイモ葉の食害痕注)室内で健全葉を供試し、幼虫を飼育写真3:幼虫によるサツマイモ葉の食害痕注)室内で健全葉を供試し、幼虫を飼育

同種は成虫・幼虫ともに寄主植物の葉を丸くかじりとる(写真3、幼虫による食害痕)。食害は地上部のみであるため、収量への影響は小さいと考えられる。

同所では次のとおり防除対策を呼びかけている。

〇10月1日現在、タテスジヒメジンガサハムシに登録のある農薬は無いため、見つけ次第捕殺する。

〇未発生地域への拡大を防ぐため、苗を移動させる際は、同種が付着していないことを確認して、十分注意して行う。

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