収量高く豆腐に利用できるダイズ新品種「そらみずき」「そらみのり」を育成 農研機構2023年11月8日
農研機構は、収量が高い米国品種と加工適性が高い日本品種との交配から、多収で豆腐に利用できるダイズ新品種「そらみずき」と「そらみのり」を育成した。栽培適地は「そらみずき」(関東146号)が関東~近畿地域で、「そらみのり」(九州187号)は東海~九州地域。いずれも既存の品種と比較して3割以上の多収が見込まれ、ダイズの安定生産と供給が期待される。
「そらみずき」と「そらみのり」の生産者ほ場における現地実証試験での平均収量
ダイズの自給率は食品用に限っても2割程度で、需要の多くを輸入に依存しているため、食料安全保障の観点からダイズの自給率の向上が喫緊の課題。
一方、米国の平均単収は日本の約2倍と高い水準にあるが、米国品種は主に搾油用として育成されていることから、国産ダイズの主用途である豆腐の加工適性に影響するタンパク質含有率が低い傾向にある。
そのため、日本品種が有する優れた豆腐等への加工適性と米国品種が有する多収性を兼ね備えた品種の国内における育成が求められている。そこで農研機構は、収量が高い米国品種と加工適性が高い日本品種との交配から、収量が高く豆腐加工に利用できるダイズ品種「そらみずき」と「そらみのり」を育成した。
「そらみずき」と「そらみのり」の草姿
現地実証試験の結果から「そらみずき」は関東~近畿地域、「そらみのり」は東海~九州地域が栽培適地で、両品種とも既存の品種と比較して3割以上の多収が見込まれる。また、両品種とも米国品種等に由来する葉焼病抵抗性や難裂莢性を有するという特長を持つ。これらの品種の普及が進むことで国産ダイズの安定供給や自給率向上に貢献することが期待できる。
重要な記事
最新の記事
-
【人事異動】JA全農(2025年1月1日付)2024年11月21日
-
【地域を診る】調査なくして政策なし 統計数字の落とし穴 京都橘大学教授 岡田知弘氏2024年11月21日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】国家戦略の欠如2024年11月21日
-
加藤一二三さんの詰め将棋連載がギネス世界記録に認定 『家の光』に65年62日掲載2024年11月21日
-
地域の活性化で「酪農危機」突破を 全農酪農経営体験発表会2024年11月21日
-
全農いわて 24年産米仮渡金(JA概算金)、追加支払い2000円 「販売環境好転、生産者に還元」2024年11月21日
-
鳥インフル ポーランドからの家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月21日
-
鳥インフル カナダからの生きた家きん、家きん肉等の輸入を一時停止 農水省2024年11月21日
-
JAあつぎとJAいちかわが連携協定 都市近郊農協同士 特産物販売や人的交流でタッグ2024年11月21日
-
どぶろくから酒、ビールへ【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第317回2024年11月21日
-
JA三井ストラテジックパートナーズが営業開始 パートナー戦略を加速 JA三井リース2024年11月21日
-
【役員人事】協友アグリ(1月29日付)2024年11月21日
-
畜産から生まれる電気 発電所からリアルタイム配信 パルシステム東京2024年11月21日
-
積寒地でもスニーカーの歩きやすさ 防寒ブーツ「モントレ MB-799」発売 アキレス2024年11月21日
-
滋賀県「女性農業者学びのミニ講座」刈払機の使い方とメンテナンスを伝授 農機具王2024年11月21日
-
オーガニック日本茶を増やす「Ochanowa」有機JAS認証を取得 マイファーム2024年11月21日
-
11月29日「いい肉を当てよう 近江牛ガチャ」初開催 ここ滋賀2024年11月21日
-
「紅まどんな」解禁 愛媛県産かんきつ3品種「紅コレクション」各地でコラボ開始2024年11月21日
-
ベトナム南部における販売協力 トーモク2024年11月21日
-
有機EL発光材料の量産体制構築へ Kyuluxと資本業務提携契約を締結 日本曹達2024年11月21日