【特殊報】ポンカンにリュウキュウミカンサビダニ 県内で初めて確認 熊本県2023年12月25日
熊本県病害虫防除所は、ポンカンにリュウキュウミカンサビダニの発生を県内で初めて確認。これを受けて、12月22日に令和5年度病害虫発生予察特殊報第4号を発令した。
図1:果実の被害(9月20日撮影・左)、
図2:果実表面に寄生したリュウキュウミカンサビダニ(実体顕微鏡)(写真提供:熊本県病害虫防除所)
熊本県病害虫防除所によると、9月に県内のポンカン栽培園でミカンサビダニによる被害と酷似した「さび症状」を呈している果実が発見された(図1)。被害部の表面にはミカンサビダニと同じフシダニ科の寄生が認められた(図2)。
当該園では前年も秋季以降の被害が観察されており、県内で通常発生するミカンサビダニよりも遅い時期の被害発生であったため、法政大学植物医科学センターに同虫を送付し、同定を依頼した結果、リュウキュウミカンサビダニと同定された。
発生は一部の地域に限られ、付近のほ場でも部分的にさび症状が見られたが、同地域外での発生は確認されていない。
リュウキュウミカンサビダニは、1991年に沖縄県で発生が確認され、その後、鹿児島県(奄美大島、屋久島、本土)や東京都小笠原諸島で発生が確認されている。また、農研機構果樹研究所口之津拠点(当時)内での発生報告例(上遠野ら,2013年)がある。
形態は、乳白色~橙黄色の細長いくさび型で、ミカンサビダニとほぼ同じ大きさ(雌の体長は約0.16ミリ、雄は雌よりやや小さい)。また、200倍以上の生物顕微鏡で観察すると、虫体背面がU字型にへこみ、後方に向かって溝を形成していることが確認できる。ミカンサビダニの虫体背面に溝はない(図2、3)。
図3:形態の特徴(生物顕微鏡)(写真提供:熊本県病害虫防除所)
同種は中晩柑や在来のカンキツ類に寄生し、果実に著しいさび症状を引き起こす(農林水産省,1995,植物防疫病害虫情報)。はじめ果実の上部が淡褐色の小斑点となるが、次第に果実表面が黒褐色~赤褐色になる。果実や葉で越冬した個体が、春先に春葉、その後果実で増殖し、秋季に多発するのが特徴のようで、果実の被害で初めて発生に気づくことが多い(堀江,2005)。
熊本県においても葉の被害は目立たず、秋季以降に果実の被害によって発見されやすい。症状では従来から発生しているミカンサビダニとの区別がつかない。
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇同種に適用のある薬剤散布により防除する。
〇ミカンサビダニと混発する可能性があるため、発生園では従来のミカンサビダニを対象とした防除時期(梅雨明け直後及び8月下旬~9月上旬)に加え、秋季(10月以降)の防除も行う必要がある。
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