【注意報】イチゴにハダニ類 県内全域で多発のおそれ 熊本県2024年2月1日
熊本県病害虫防除所は、イチゴにハダニ類(ナミハダニ、カンザワハダニ)が県内全域で多発のおそれがあるとして、1月30日に令和5年度病害虫発生予察注意報第2号を発令した。
イチゴに寄生するハダニ類(ナミハダニ(左)とカンザワハダニ)(写真提供:熊本県病害虫防除所)
熊本県病害虫防除所によると、巡回調査における1月の本ぽの寄生葉率は、29.7%(平年8.5%)で平年比多の発生だった。1月の寄生葉率としては、過去20年間のうち、警報を発出した2016年に次いで2番目に高い。
病害虫防除員の報告によると、1月の発生は平年比やや多~並。福岡管区気象台が1月25日に発表した九州北部地方1か月予報によると、気温は平年より高い予想で、ハダニ類の発生に適した条件が続くと考えられる。
ハダニ類によるイチゴの被害(ハダニの吐く糸で覆われた葉(左)とわい化した株)
(写真提供:熊本県病害虫防除所)
同防除所では次のとおり防除対策を呼びかけている。
〇多発後は防除が困難になるため、早期発見と早期防除の徹底に努める。
〇未発生ほ場への持ち込みを防ぐため、ハダニ類が発生しているほ場の管理作業は最後に行う。
〇薬剤防除の際は、効果を高めるために事前に下葉かぎを行う。除去した葉はポリ袋に詰めるなどしてほ場外へ持ち出し、適切に処分する。
〇薬剤防除は、十分な液量で薬液が葉裏にかかるように丁寧に散布し、散布むらをなくす。
〇薬剤抵抗性の発達を防ぐため、気門封鎖剤を積極的に活用する。気門封鎖剤は、ハダニ類に直接付着しないと効果がないため、特に丁寧に散布する。また、卵への効果や残効性が低いため、7日程度の間隔で複数回散布する。
〇カブリダニ類を放飼したほ場では、天敵に影響の少ない薬剤を使用しハダニ類の密度を抑える。ただし、ハダニ類の発生が多く天敵で抑えきれない場合は、殺ダニ剤を中心とした薬剤防除に切り替える。
〇薬剤の中にはミツバチの活動に影響を及ぼすものもあるため、影響の小さい薬剤を選択し、危害が出ないよう使用する。
〇農薬は、ラベルなどで使用方法を確認し、収穫前使用日数や使用回数、希釈倍数等を遵守して安全使用に努める。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(127)-改正食料・農業・農村基本法(13)-2025年2月1日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(44)【防除学習帖】第283回2025年2月1日
-
農薬の正しい使い方(17)【今さら聞けない営農情報】第283回2025年2月1日
-
2024年の農業就業者は180万人 前年比7万人減 総務省・労働力調査2025年1月31日
-
備蓄米の買い戻し条件付き売り渡しを諮問 農水省が食糧部会に2025年1月31日
-
殺処分対象911万羽 鳥インフルエンザ 国内48例目 愛知県で確認2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(1) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
"人財"育てチームで改革(2) JAみえきた組合長 生川秀治氏【未来視座 JAトップインタビュー】2025年1月31日
-
【世界の食料・協同組合は今】EU環境戦略の後退と戦略的対話 農中総研・平澤明彦氏2025年1月31日
-
【クローズアップ 畜産・酪農対策】生乳需給参加が事業要件 「欠陥」改正畜安法是正へ農水省方針2025年1月31日
-
(420)「いまトラ」をどう見るか【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月31日
-
GI取得「かづの牛」など農産物・加工品6産品 農水省2025年1月31日
-
いちご観光農園「熊本あしきた いちごの森」オープン 「ゆうべに」「恋みのり」食べ放題 JAあしきた2025年1月31日
-
シャキッと甘く 高級かんきつ「甘平」出荷始まる JAえひめ中央2025年1月31日
-
全国の魅力的な農畜産物・加工品が勢ぞろい JA全農が商談会2025年1月31日
-
岩手県から至高の牛肉を「いわて牛・いわちくフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「国産米粉メニューフェア」銀座みのりカフェ・みのる食堂で開催 JA全農2025年1月31日
-
「はこだて和牛」など味わえる「JA新はこだてフェア」2月1日から開催 JA全農2025年1月31日
-
「ニッポンの食」で応援 全日本卓球選手権大会(ダブルスの部)に特別協賛 JA全農2025年1月31日
-
蔵出しミカンの出荷始まる 食味良く大玉傾向 JAふくおか八女2025年1月31日