JAさがえ西村山、JAはが野と連携 バイオスティミュラントの圃場検証開始 AGRI SMILE2024年2月1日
AGRI SMILEは、JAさがえ西村山(山形県市寒河江市)、JAはが野(栃木県真岡市)の各JA管内で、バイオスティミュラント資材を活用した圃場検証を開始。この活動は農林水産省の「グリーンな栽培体系への転換サポート」事業に採択されている。
AGRI SMILEは、化学肥料の使用量低減が可能な農業資材「バイオスティミュラント」の活用を推進。特に、食品残渣を原料として開発されたバイオスティミュラント資材は、フードサプライチェーンの食品廃棄問題を解決しながら農業生産量の拡大や化学肥料の使用量低減につながることから、脱炭素社会と環境保全型農業の実現が両立できる画期的な生産技術として注目されている。
山形県のほぼ中央に位置し、"日本一さくらんぼの里"として知られるJAさがえ西村山では、異常気象の影響などにより、さくらんぼについては降霜被害や結実が不安定となるなど被害が発生。このほか、水稲では登熟期の高温・低温による品質・収量低下、なすは連作障害(半身萎凋病)、りんごは実割れや着色不良などの被害が発生している。
一方、栃木県の南東部に位置するJAはが野は、日本一の生産量を誇るイチゴ「とちおとめ」をはじめ園芸作物や、米穀類の生産が大変盛んな地域。主力品目のイチゴの新品種については、収量は多いものの化学肥料の成分である窒素吸収量も多いため、昨今の化学肥料の価格高騰を受け、化学肥料の低減に向けた取り組みが課題となっている。また、玉ねぎ産地では連作や堆肥過剰施用による生産性低下や病害発生、アスパラガスは茎枯病や斑点病等が生じており、これらへの対処も急務となる。
今回の取組でAGRI SMILEは、JAさがえ西村山およびJAはが野と、減肥区においても作物の収量を維持できることや作物障害を減らすことを目的に、以下の内容でバイオスティミュラント資材の圃場検証を始めた。
◎検証内容
・減肥条件(慣行区または減肥区)とバイオスティミュラント資材施用の有無を掛け合わせた試験区を設け、各試験区の収量・品質・生育を比較検証する。
・生育評価や、植物元素解析・土壌菌叢解析等のバイオインフォマティクスによる評価を踏まえ、減肥下でも収量や品質が低下せず、維持または向上できるのかを確認する。
・初年度はビール酵母の成分を抽出したバイオスティミュラント資材を使用し、2年目以降はビール酵母資材に加え、JAはが野においては同社が開発した残渣型バイオスティミュラント資材を使用する。
<検証作物>
JAさがえ西村山:さくらんぼ、もも、りんご、なす、水稲
JAはが野:アスパラガス、玉ねぎ、いちご
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日