【注意報】タマネギべと病 県内全域で多発のおそれ 山口県2024年3月1日
山口県病害虫防除所は、タマネギべと病が県内全域で多発のおそれがあるとして、2月29日に令和5年度病害虫発生予察注意報第6号を発令した。
タマネギべと病の越年り病株(写真提供:山口県病害虫防除所)
山口県病害虫防除所によると2月26日、27日の巡回調査(28ほ場)の結果、1a当たりの越年り病株の発生ほ場率が17.9%(平年6.8%)で、平年に比べ高く、タマネギべと病が大発生した2016年と同程度だった。
越年り病株の葉上に形成された分生胞子(写真提供:山口県病害虫防除所)
2月20日に福岡管区気象台が発表した3か月予報によると、向こう3か月の気温は平年並か高く、降水量はほぼ平年並の見込みで、今後、同病の発生が拡大する恐れがある。
同防除所では次のとおり防除について呼びかけている。
◎防除方法
(1)越年り病株は、4月頃まで発生するため、複数回ほ場を見回り、見つけ次第直ちに抜き取る。また、抜き取り後は、袋等に入れてほ場外に持ち出し、ビニール袋等に密閉するか土中に埋める等適正に処分する。
(2)現在、越年り病株の発生が認められないほ場は、マンゼブ剤(殺菌剤コードM03)、フルアジナム剤(殺菌剤コード29)等の保護殺菌剤で、7~10日間隔で定期的な予防防除を実施する。
(3)越年り病株、二次感染株が認められた場合は、直ちに治療効果のある薬剤(殺菌剤コード4、11、40等)を散布する。
(4)畝間に滞水しないよう、排水対策を徹底する。
タマネギべと病の二次感染株(左)、二次感染株の病斑(写真提供:山口県病害虫防除所)
◎ 防除上注意すべき事項
〇同病に登録のある薬剤は混合剤が多いことから、同一成分の使用回数を超えないよう、必ず成分、殺菌剤コード及び散布記録等を確認してから使用する。
〇水和剤を散布する場合は、薬剤の付着をよくするため、必ず展着剤を加用する。
〇薬剤防除を行う場合は、周辺の作物に飛散させない。
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