日本初「在来品種データベース」公開 日本全国の在来品種280品種を調査 農研機構2024年3月27日
農研機構は3月26日、貴重な植物遺伝資源の現状が分かる日本初の在来品種データベースを280品種にデータを増やし公開した。
日本各地で古くから栽培されてきた雑穀や伝統野菜などの在来品種は、その地域の文化を伝える文化遺産として、地域の特色を生かした地域おこしなどへの利活用が注目されている。また、在来品種は、国内で現在流通している品種に無い特徴や、栽培されている地域の気象条件でしっかり育つ特性から、新品種開発の素材としての価値も評価されている。一方で、収量が比較的低いことや、農業従事者の高齢化による生産者数の減少などの理由から、在来品種はその文化とともに失われつつある。
在来品種データベースホームページから
農研機構は、遺伝資源の収集や保存、遺伝資源に関わる文化等の調査を行う山形大学と共同し、品種の種類、特徴、栽培方法、用途、来歴、栽培の現状、現地の保全活動の事例などの情報を写真とともにとりまとめ、在来品種の特性を最大限活用するための技術や文化の記録としてデータベースを作成。試行版の40品種から280品種にデータを増やし、本格的に公開を始めた。
貴重な遺伝資源である在来品種の積極的な利用を考えている地元の生産者や、地域の文化を大切にしたいと考える教育関係者など、在来品種に関心のある人に役立つ情報を掲載している。
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